プリウス のPHV改造キット、補助金整備に向け国交相に嘆願書

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「PLUGS 40+」を装着した20系プリウス。プラグインハイブリッドに改造することで40kmのEV走行が可能だ
「PLUGS 40+」を装着した20系プリウス。プラグインハイブリッドに改造することで40kmのEV走行が可能だ 全 2 枚 拡大写真

トヨタ『プリウス』用のプラグイン・ハイブリッド(PHV)改造キットを販売するビートソニックは1日、前原国土交通省大臣に対し、PHVキット購入に対する補助金制度の整備に向けた嘆願書を提出したことを明らかにした。

同社が販売する『プラグス40+』は、トヨタプリウス(20系)を家庭用電源から充電可能なPHVに改造するキット。ニッケル水素バッテリーを搭載し、40kmを電気のみで走行することが可能。これは、現在トヨタがリース販売している『プリウス・プラグインハイブリッド』の倍の走行距離にあたる。もちろん電池容量を使い切っても通常のハイブリッド走行が可能だ。

今回ビートソニックが補助金制度整備に向けた嘆願書を提出した背景には、ニッケル水素電池の価格が依然として高価であることがあげられる。プラグス40+のキット価格は144万9000円で、取付費用は別途必要。もちろん車体費用も別となる。環境性能が高く、経済的でありながら、PHVは高価な電池を大量に搭載するため購入時の消費者の負担は大きい。

現在、PHVや電気自動車(EV)の新車購入に対しては国や自治体が補助金制度を設けているが、改造PHVに対する補助制度はない。PHV改造において先進的なアメリカ・フロリダ州では、5000ドルの改造費補助を受けることができるという。

同社は前原国交相への嘆願書の中で、「このシステムの普及により全国で約40万台(同社調べ)の20系プリウスのPHV化が可能となり、バッテリー容量低下で中古市場に流れている大量の在庫をPHVとして再利用できる可能性がある。買い替え時期の中古車を次世代クリーン車に改造することで資源面からも有効」だとしている。

同社は今後も、PHV改造キットを中心に、クリーンエネルギーの普及に向けた製品の開発とともに、国や自治体に対して制度の整備を呼びかけていくとしている。

《宮崎壮人》

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