米国テスラモーターズは21日、IPO(新規株式公開)を前に、今後の商品計画について明らかにした。同社のイーロン・マスクCEOは、『モデルS』のプラットフォームを応用した新型車を、3モデル発売すると宣言している。
モデルSは2009年3月、初公開。EVスポーツカー『ロードスター』に続く同社の2番目のEVで、4ドアセダンモデルとなるのが特徴だ。
パワートレーンは新開発モーターとシングルスピードギアボックス。床下に置かれる2次電池は、新開発のリチウムイオンバッテリーで、3種類の容量があり、最も大きなバッテリーを積んだ場合、最大航続距離は約480kmだ。
充電は家庭用のコンセントから可能で、電圧は120V、208V、240Vに対応。さらに、わずか45分でチャージできる440Vの専用充電システムも用意する。車重は1735kgに抑えられ、0-96km/h加速5.6秒、最高速209km/h(リミッター作動)というパフォーマンスを発揮する。
モデルSは、2012年に発売予定。米国価格は5万7400ドル(約520万円)からを予定しているが、米政府による7500ドル(約70万円)の補助金が受けられるため、実質的なベースプライスは、4万9900ドル(約450万円)まで下がる見込みだ。
テスラは今回、新規株式公開を前に、投資家向け説明会を開催。その中で、イーロン・マスクCEOは、「モデルSのプラットフォームを利用して、カブリオレ、商用バン、クロスオーバー/SUVの3モデルを開発する」と発表した。
トヨタと資本提携したテスラは2012年から、米NUMMIにおいてモデルSの生産をスタートする計画。モデルSのバリエーション拡大は、量産効果によって、EV価格を引き下げるのが狙いだろう。