帝人ファイバーは、軽量化や安全性のニーズが高い自動車分野や電気・電子分野、建材分野など向けに繊維強化プラスチック(FRP)用の繊維を開発した。
開発したのは、汎用樹脂であるポリプロピレンを補強するのに用いる繊維で、ポリエチレンナフタレート(PEN)繊維「テオネックス」を使用することで、耐衝撃性を大幅に向上する。PEN繊維の密度は1.36g/cm3と、ガラス繊維の密度に比べて小さいため、ガラス繊維強化樹脂より軽量化が可能。
また、PEN繊維の融点は272度と高く、樹脂の成型加工も容易としている。
ポリプロピレン樹脂との親和性や分散性を高める表面処理技術、樹脂を繊維束の中に充分に含浸させる紡糸技術などにより、ポリプロピレン樹脂の補強材としての展開を見込んでいる。