FTD燃料・バイオディーゼル混合燃料を都バスで実証運行

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トヨタ自動車は、日野自動車、昭和シェル石油とともに、ハイブリッドバスにFTD燃料とバイオバイオディーゼル燃料を混合した燃料を使用した路線バスでの実証運行を7月1日から実施する。

FTD燃料は、天然ガスを原料としたGTL燃料で、マレーシアのシェル中間留分合成プラントで生産されたものを使用する。FTD燃料は排出ガスのクリーン化に貢献する。また、水素化バイオディーゼル燃料は、植物油を原料とし水素化処理して得られたもの。

FTD燃料を現行エンジンに使った先行試験では、軽油と比べ触媒などで後処理をする前の排出ガス中のPM(粒子状物質)を約50%、HC(炭化水素)とCO(一酸化炭素)を約20%低減できた。

実証運行は、国土交通省からの委託事業で、独立行政法人の交通安全環境研究所が中心となって実施している「次世代低公害車両開発・実用化促進プロジェクト」の一環として今年12月まで実施する予定。

今回の実証運行では、FTD燃料とバイオ由来の水素化バイオディーゼル燃料との混合液体燃料が、長期間、車両改造を伴わずに利用できることを実証するためのもので、車両に使用される燃料噴射系部品や、燃料ホースなどへの影響を調査する。

車両は、東京都交通局の保有するハイブリッド路線バス「日野ブルーリボンシティ ハイブリッド」を使用し、都営バスの小滝橋営業所を起点に東京都区内で営業運行する。

3社は混合燃料は既存のインフラを活用できる、天然ガスだけでなく資源が豊富な石炭やバイオマスからも製造が可能なことから、エネルギーセキュリティの観点からも軽油に代わる有望な代替燃料と見ており、実証運行を通して問題点を把握、早期実用化に結び付ける方針だ。

またこれとは別に昭和シェル石油は、FTD燃料と水素化バイオディーゼル燃料との混合燃料を同じく都営バスに7月12日から2か月程度供給すると発表した。既存のディーゼルエンジン搭載のバスにも混合燃料を供給して独自に適合性などを検証する。

次世代合成燃料は、東京都品川自動車営業所港南支所にある36両の都バスに供給する。

《レスポンス編集部》

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