【ヤマハ 電動バイク 新型】なぜプラグインに転換したか

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ヤマハEC-03と代表取締役社長柳弘之氏
ヤマハEC-03と代表取締役社長柳弘之氏 全 5 枚 拡大写真

7月14日に行われたヤマハの電動バイク『EC-03』は、同社が販売してきた『パッソル』や『EC-02』同様、シティコミューター的な位置づけになっている。その理由について、ヤマハ発動機SP事業推進統括部執行役員の小林正典氏は次のように述べた。

「原付1種のスクーターの月間走行距離は、100km以下というユーザーが半数以上で、300km以下の方が80%以上に上ります。つまり1日あたり5~15kmの利用が大多数です。よって1充電での走行可能距離が長くできない電動車両に適した乗り物だと思っています」

これからの社会は、移動距離の長短による交通手段の使い分けが進むとヤマハは予想している。長距離はクルマや鉄道に任せ、短距離はバイクや自転車でまかなうというパターンだ。このうち坂道や山道を含む短距離の移動に、電動アシスト自転車とともに、電動バイクの活躍の場があるという。

パッソルや『EC-02』、電動アシスト自転車『パス』と大きく異なるのは、リチウムイオン電池を車体に固定し、電源コードを装備したプラグイン方式としたことだ。一般ユーザーのなかには、バッテリーが取り外し可能な従来型のほうが便利だったと思う人がいるかもしれない。

「モーターの出力を1.6psから1.9psに上げ、それに合わせてバッテリーを25Vから50Vにすべく、サイズの大型化を図りました。脱着式より固定式のほうが容積が確保できます。これがプラグインタイプに変更した最大の理由です。ただしEC-03の全長は1565mmと、ほとんどのマンションのエレベーターに乗るサイズなので、室内で充電することも可能です」

パッソルやEC-02は脱着可能なバッテリーに問題があり、2007年に一度販売を打ち切った。しかしヤマハはその後も電動バイクの研究を続けてきた。しかも近年地球温暖化問題が表面化したこともあり、この分野に再び注力していくことを決定。第1弾としてEC-03を送り出したという。

《森口将之》

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