日産、低燃費スーパーチャージャーエンジンを2011年欧州投入

エコカー 燃費
欧州マーチに搭載される1.2リットルスーパーチャージャー「HR12DDR」エンジン
欧州マーチに搭載される1.2リットルスーパーチャージャー「HR12DDR」エンジン 全 2 枚 拡大写真

日産自動車は16日、1.5リットル相当の出力を持ちながら、CO2排出量95g/km(欧州計測モード)と、ガソリン車世界最高レベルの燃費をもつ1.2リットルスーパーチャージャーエンジン「HR12DDR」を新たに開発したと発表した。

新開発エンジンは欧州市場に投入する小型車『マイクラ』(日本名:『マーチ』)に2011年前半に搭載する。

このエンジンはマーチに搭載したクラス最高の低燃費性能の1.2リットル3気筒の「HR12DE」エンジンをベースに、ミラーサイクル化したほか、ガソリン直噴システム(DIG)、高効率スーパーチャージャーを採用し、アイドリングストップシステムとあわせることで、世界最高レベルの燃費と高い動力性能を両立した。

新開発エンジンは、吸気バルブを閉じるタイミングを遅らせることで、実圧縮工程より膨張行程を大きくするミラーサイクルを採用、通常の4サイクルエンジンより燃料の熱エネルギーを有効に運動エネルギーに変換し、インテークマニホールド内が負圧になることで抵抗となるポンピングロスも低減する。

高圧縮化で高温となる混合気は、気筒内に直接噴射された燃料の気化潜熱により冷やされるほか、ピストンクーリングチャンネルやナトリウム封入バルブの採用で燃焼室温度を下げ、異常燃焼を抑制する。これらの技術により、高圧縮比を実現して燃焼効率を向上する。

また、スーパーチャージャーにはON-OFFクラッチを備え、街中などの低速運転領域では過給をカットし、低燃費と高い動力性能を両立する。

このほかピストンリングに水素フリーDLCコーティング、可変容量式オイルポンプなどを採用し、同等性能の4気筒エンジンに対してフリクション(摩擦抵抗)を約30%低減して燃費を向上する。

《レスポンス編集部》

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