全日本選手権フォーミュラ・ニッポンは7月17〜18日、富士スピードウェイでシリーズ第3戦を開催。今大会は土曜がフリー走行のみで、日曜に予選と決勝を一気に行なう“変則短期決戦バージョン”の日程で争われ、44周の決勝は、2番グリッドからスタートした平手晃平(インパル・トヨタ)が独走、見事に今季初優勝を飾った。
今回の決勝レースは200kmと短め、そしてタイヤ交換義務なし。そこで各チームが達した戦略面の総合結論は、「全車ノーストップ」。
序盤の競り合いが落ち着くと、6周終了以降は入賞圏(8位以内)の順位変動はないまま決着し、平手が、新人だった08年の第5戦鈴鹿・第2レース(2レース制大会)以来の通算2勝目を達成した。2位のアンドレ・ロッテラー(トムス・トヨタ)以下を寄せ付けない完勝劇だった。ウイナーの平手は、なんと表彰台から、彼女にプロポーズするハプニグ付き。
「ブレーキをいたわれるようなレース展開にしたいと思っていました。その通りにできましたね。ここ2戦、スタートが良くなかったんですが、星野(一義)監督に『街の信号だと思って気楽に行け』と言われて、本当に気楽に、そして集中してスタートできました」。ポールポジションのロイック・デュバル(ダンディライアン・ホンダ)は、スタートでストールして動けず(結果は最下位14位)。
3位は平手の同僚ジョアオ・パオロ・デ・オリベイラ。前戦ウイナーは風邪で体調を崩していたが、チャンピオンシップ首位の座を堅持している。4位には大嶋和也(トムス・トヨタ)が続き、今季自己ベストのリザルト。ホンダ勢最上位は5位の小暮卓史(ナカジマ)だった。
今回の平手の勝利によって、チャンピオン争いは首位のオリベイラ(25点)を、ロッテラー(20点)、小暮(18点)、平手(17点)が追う四つどもえの状況へと変化している。
次戦・第4戦は8月7〜8日、栃木県・ツインリンクもてぎで開催される。