【カーナビガイド ‘10】エコ・ルート探索で新たな価値基準をもたらす…カロッツェリア サイバーナビ AVIC-VH9900

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これまでのカーナビは「目的地へいかに早く到着するか」ということに主眼が置かれていた。パイオニア・カロッツェリア『サイバーナビ』も「目的地へスムーズに、しかも早く案内する」という、カーナビに与えられた使命を果たすために渋滞予測情報(統計データ)を2004年に導入。独自のネットワークによって2007年にはユーザーから収集した走行データを活用するスマートループを採用し、他のカーナビを圧倒する性能を見せつけてきた。

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◆クルマのスペックと道路環境を考慮したエコ・ルート探索

そんなサイバーナビが新たに目指したのは、目的地まで早く到着することに加え、「燃料消費量やCO2排出量の少ないルートで走行する」ということだ。この機能を採用したのが2010年モデルの『AVIC-VH9990』となる。「最短距離」や「最速の時間で到達するルート」だけでなく、「最も燃費が安く、環境負荷の低いルート」まで選べるようになった。

新たに採用された機能は「エコ・ルート探索」という名称で呼ばれている。車検証に記されたクルマのスペック(全長、全幅、重量)などをあらかじめ入力することで、目的地を検索した際にそのクルマにとって「最も燃料消費量の少ないルート」も探し出してくれる。

スマートループや渋滞予測を使ってルートを設定した場合、車種ごとに推奨ルートが異なることはなかったが、エコ・ルート探索の場合はクルマのスペックによって左右され、まったく違うルートが示される傾向を持つ。

例えば軽乗用車やリッターカーなどでは「加減速の多さが燃費やCO2排出量に与える影響が少ないため、一般道を使って最短距離で進むルート」が選ばれ、3ナンバーの大型車では「一定の速度をキープでき、可能な限り高速走行を持続させるルート」を選ぶといったような傾向になる。

さらに目的地までの移動に要するガソリン代そのものが表示されるようになったのもポイント。所要時間や通行料金がルート選びの重要なファクターだったが、燃費が加わったことでルート選択の自由度が格段に増している。

エコ・ルート探索に用いられるアルゴリズムは「スマートループ渋滞情報」による正確な所要時間の把握に加え、パイオニアが独自開発した「燃費推定技術」で、現在は特許出願中。現状ではエンジン車のみで、モーターを備えたハイブリッド車には対応していないという。

◆エコ指数表示で運転度合いに応じてイルミネーション色が変化

VH9990に備わったエコ系の機能はルート探索だけではない。地図画面上に推定燃費やCO2排出量の表示を行い、楽しんでエコドライブを行える「エコステータス」というアシスト機能も採用されている。

エコ・ルート探索でも用いるアルゴリズムから「現在の推定燃費」を算出して画面下部に表示するほか、アイドリングの時間までカウントする。急発進などの乱暴な運転をすると「エコ指数」の成績が悪くなる。

これまでは単色で照らしていたハードキーも、エコステータスに連動するようになった。優秀なエコドライブを続けているとキーは「緑色」なのだが、成績が悪くなると「黄色」に。さらに悪くなると「赤色」に変わっていく。乱暴な運転をせずとも、アイドリング時間が長いと成績が落ちてしまう。ドライバーにとってはちょっとしたプレッシャーにもなりうるが、目に見えるものなので「次は頑張ろう」という気持ちにさせてくれる。

◆価格を抑えてハイエンドの世界をより身近に

パイオニアがこだわり続ける音質面・ビジュアル面でも死角はない。音質面ではD/Aコンバーターにバーブラウン社製を、DSPにはテキサス・インスツルメンツ社製の浮動小数点演算対応チップを採用。ビジュアル面では画面の黒つぶれを抑える「アドバンスド・アクティブコントラスト」を採用。明暗の差が大きいシーンでも自然な映像表現を可能にしている。

これまでは「高機能だがその分値段が高い」という印象が強かったサイバーナビだが、2D一体型モデルは約30万円。3年間の地図更新も付くので、ランニングも含めたコストパフォーマンスは大きく向上している。

《石田真一》

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