【e燃費チャレンジ】プリウスとインサイト、スムーズドライビングの違い…萩原秀輝

エコカー ハイブリッド
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レポーターは、燃費についてひとつの考えを持っている。オーナーやジャーナリストが創意工夫を凝らし、燃費を向上させるための扱い方や走らせ方を発見するのは価値あることだと思うし、クルマの新しい楽しみ方にもつながるはずだ。

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ただ、人の能力で燃費が向上するということは、視点を変えればクルマの性能が人に追いついていないことを意味するわけだ。そこにはまだ技術開発の余地が残されている。人が創意工夫などをしなくても、誰もが素晴らしい燃費が記録できることをメーカーにはぜひとも目指してほしいものだと考えている。

とはいうものの、すべてをクルマ任せというのでは面白くない。機能を生かすだけではなく、人がハイブリッド技術に限らずクルマすべての性能を環境に合わせて効率よく発揮させることにより燃費を向上させる方法もある。

今回のe燃費チャレンジでは、それを参加者の皆さんに伝えたいと思っていた。そのため、たとえば『プリウス』のEV領域とか『インサイト』のエンジン休止領域とかをいかにして拡大するか、といった走らせ方はまったく伝えなかった。あるいは、プリウスもインサイトもアクセルを完全に戻してエネルギー回生をさせるとそれが走行抵抗になる。それを避けるために、回生をしない(メーターの針がチャージ領域に入る直前を維持する)ようにアクセルの戻しぐあいを加減し空走距離を可能な限り伸ばす走らせ方もある。まぁ、それをイキナリ試して身につくような簡単な操作ではないのだけれど……。

もっと基本に戻って、とにかくクルマをスムーズに走らせる方法を身につける。スムーズな運転が燃費を向上させることは、誰もが理解をしているに違いない。でも、その意識がアクセル操作だけに向いていないだろうか。実は、ステアリング操作もかなり大切!!

それを、まずは参加者の皆さんに伝えた。特に、今回はサーキット。そのため、周回数を重ねれば同じコーナーを数回通過することになる。1周目は、コーナーによって曲りぐあいが異なるのでそれぞれどこまでステアリングを切ればいいのかを判断。そして、2周目には必要な量だけステアリングをスムーズに切り込めばいい。いやいや、それも簡単な操作ではないのだけれど、そうしようという意識だけでも持ってほしい。

現実をいえば、多くの人はコーナーで場当たり的なステアリング操作をしがちになる。ステアリングは、プリウスもインサイトもEPS(電動パワーステアリング)を採用。EPSはステアリングを切る過程が最も電力を消費。そのため、場当たり的なステアリング操作で段付きのある切り込み方をしていれば、その分だけ電力消費が増えてしまうわけだ。電力消費が増えれば、それは燃費に悪影響を与えることになる。

もっと悪いのは、ステアリングを必要以上に切り込みすぎて走行抵抗を増やしてしまうこと。プリウスの場合、そうなるとS-VSC(ステアリング制御と協調した横滑り防止装置)が介入しステアリングの手応えを重めにして(滑りやすい路面の方がわかりやすいが)切りすぎを防ぐ。走行抵抗に加え、そこにまた余計な電力消費がともなう。

インサイトは、VSA(横滑り防止装置)を装備しているけれどステアリングとは協調していない。ただ、切り込む過程のステアリングの手応えの変化がプリウスよりも自然なので、それによってタイヤがどう曲がるためのグリップ力を立ち上げているかどうかがわかりやすい。ステアリングの手応えが抜ける感じになるまで切り込んでしまうと、走行抵抗が増えるだけでタイヤが発生する曲がるためのグリップ力はかえって下がってしまう。だから、手応えを意識していればステアリングの切りすぎが防げるけれど、それもまた簡単なことではない。

いずれにしても、コーナーの曲りぐあいに合わせてステアリングを切る量と適切に判断することにしてもかなりの経験が必要になる。でも、その過程も楽しいもの。参加者の皆さんに限らずすべての人にとっても、一般路においてステアリング操作に対する意識を高めてスムーズな運転を身につければより以上の燃費が得られることを保証しよう。

《萩原秀輝》

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