【プジョー 3008 試乗】プジョーらしさとアウトドアの融合…森口将之

試乗記 輸入車
3008
3008 全 6 枚 拡大写真
『3008』におけるクロスオーバーの意味は、プジョーらしさとアウトドアテイストの融合ではないかと思った。

クロスオーバーとしてはモノスペース感が強く、独特の吊り目と格子のグリルが目立つスタイリングがそうだし、タイトなインパネでスポーティさを漂わせつつ、2分割リアゲートなどで多用途性にこだわったキャビンもそうだ。でもいちばんプジョー流クロスオーバーを感じたのはシャシーだった。

背が高いボディなのにサスペンションを固めていないから、しっとりした乗り心地が味わえる。なのにコーナーではロールをほとんど見せずにスッと曲がる。ダイナミックロールコントロールと呼ばれる第3のリアダンパーのおかげだろう。このクラスのクロスオーバーの多くが、車高を上げて足を固めるだけで終わるなか、こういう新機構を入れてまでネコ足にこだわったあたりにプジョーの意地を感じる。

しかも1.6リットル直噴ツインスクロールターボエンジンに、やっと6速ATが組み合わされた。さらに大柄なシトロエン『C5』さえ軽々と動かすパワートレインだから、加速はいかなる場面でも文句なし。スペック偏重型評価の犠牲にならなくなった点でもいいことだ。

■5つ星評価
パッケージング:★★★★
インテリア/居住性:★★★★★
パワーソース:★★★★
フットワーク:★★★★★
オススメ度:★★★★★

森口将之|モータージャーナリスト
試乗会以外でヨーロッパに足を運ぶことも多く、自動車以外を含めた欧州の交通事情にも精通している。雑誌、インターネット、ラジオなどさまざまなメディアで活動中。著書に『クルマ社会のリ・デザイン』(共著)、『パリ流 環境社会への挑戦』など。

《森口将之》

【注目の記事】[PR]

ピックアップ

教えて!はじめてEV

アクセスランキング

  1. スバル『フォレスター』試乗して分かった日本車に対する本音とは…9月の試乗記ベスト5
  2. ハイエースの牙城を崩すか、個性的デザインの「EVバン」が日本上陸…キア『PV5』発売は2026年春
  3. Z32ファン感涙、レトロ感あふれる『フェアレディZ』が話題…9月の新型車記事ベスト5
  4. 日産の新型SUV『テクトン』、写真公開…2026年発売へ
  5. 【スバル フォレスター 新型試乗】日本車の目覚しい進歩に舌を巻く…中村孝仁
ランキングをもっと見る

ブックマークランキング

  1. 「AIディファインド」の衝撃、日本の自動車産業は新たな波に飲み込まれるのか…アクセンチュア シニア・マネジャー 藤本雄一郎氏[インタビュー]
  2. EV充電インフラ-停滞する世界と“異常値”を示す日本…富士経済 山田賢司氏[インタビュー]
  3. ステランティスの水素事業撤退、シンビオに深刻な影響…フォルヴィアとミシュランが懸念表明
  4. SUBARUの次世代アイサイト、画像認識技術と最新AI技術融合へ…開発にHPEサーバー導入
  5. 「ハンズオフ」は本当に必要なのか? 高速での手離し運転を実現したホンダ『アコード』を試乗して感じた「意識の変化」
ランキングをもっと見る