ルネサス、仮想化技術で車載向けCPUの処理を最適化

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ルネサス・エレクトロニクスは、自動車の電子化に対応し、多様な処理を高速・複合的に行う制御システムに対して、それぞれの処理に適切なCPU時間を割り当てるとともに、制御処理間の干渉を大幅に低減する仮想化技術を開発した。

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この技術を活用することで、複合的な処理を行う大規模な制御システムで、ひとつのCPUコア上でのソフトウェア構成の自由度を向上、スムーズな機能に分散・統合してソフトウェア開発の効率化に結び付く。

今回、プログラム実行に必要不可欠な汎用レジスタ、システム制御レジスタなどを、ソフトウェアの実行単位であるスレッド毎に複数持ち、クロック毎に実行するスレッドを切り替えることで、複数のスレッドを並行実行するマルチ・スレッディング技術を開発した。

スレッドの切り替えはハードウェア・スケジューラによって自動で行われ、スレッド毎にあらかじめユーザに割り当てられたCPU時間を提供することで、時間管理やプログラム切り替えにかかるCPUの処理時間が不要となる。このため、任意の周波数性能の複数のリアルタイム制御システムを並行実行することが可能となる。

さらに、アドレス空間や、割込み処理の管理方法を拡張するハードウェアを開発し、単一のCPU上で複数の仮想CPUを構成できる。バスに接続されたメモリや主要な周辺装置などへのアクセス経路のスレッド間の干渉を最小限に抑えるとともに、各スレッドの入出力アクセスによって起こる定時性を確保可能なバス・システムを搭載する。

今回開発した仮想化技術は、次世代のV850 CPUに応用し、CPUアーキテクチャのスケーラビリティの向上や、顧客のより柔軟な開発体制に貢献していくとしている。

《レスポンス編集部》

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