ヴァージン宇宙船、初の単独飛行に成功

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VSSエンタープライズ自由滑空飛行
VSSエンタープライズ自由滑空飛行 全 12 枚 拡大写真

世界初の商業宇宙飛行ツアー運営をめざすヴァージンギャラクティックは10日、「スペースシップ・ツー」型宇宙船「VSSエンタープライズ」号の、高度1万3700mからの自由滑空飛行に成功した。

初飛行は機長ピート・シーボルド、副機長マイク・アルスバリーの両名が担当し、カリフォルニア州のモハベ宇宙空港に着陸した。

飛行以外にも試験項目は多岐にわたり、母機からの分離作業、エンタープライズの運動性能と失速特性の初期評価、設計での想定やシミュレーションと比較しての安定性の評価、同じく操縦性の評価、揚抗比(揚力と空気抵抗の比)の測定、着陸進入・着陸の操作など、それぞれ成果が得られた。

事前準備も入念に行なわれ、「ホワイトナイト・ツー」型母機「イブ」号は40回の飛行を実施しており、宇宙船エンタープライズを運搬しての飛行がそのうち4回だ。今回のエンタープライズの自由滑空も、安全面で正常に機能した。

機体を開発したのはスケールドコンポジット社。同社パイロットのシーボルド機長は「エンタープライズは飛ばしていて本当に楽しい。宇宙飛行する機体というだけでなく、世界最高度のグライダーでもあるのだ」とコメント。

ヴァージングループ創始者のサー・リチャード・ブランソンはモハベ宇宙空港で飛行試験に同席し、「空はもはや限界ではなくなった。来年からは最後の開拓地、宇宙への進出が始まる」と語った。

ヴァージンギャラクティックが企画する商業宇宙飛行ツアーには、すでに370人が総額5000万ドルの予約金を支払っている。宇宙飛行はまもなく22日に滑走路が完成するニューメキシコの「アメリカ」宇宙空港で運営される予定だ。

《高木啓》

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