「中古車業界、新時代へ」---ガリバー羽鳥兼市会長

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羽鳥兼市会長
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ガリバーインターナショナルが、次期経営戦略を発表した。2010年秋にウェブサイトとコールセンターを連携した通販サービスを開始、主婦をターゲットに据えるなど、積極的に事業を展開する。羽鳥兼市会長は「中古車業界が新時代に入った」とみている。

発表会での羽鳥会長と記者のやり取りは以下の通り。

---:補助金が終了した。中古車市場への影響は。

羽鳥会長:補助金終了の影響による買い控えは一時的なものと見ています。自動車メーカーによる新車購入支援などもあるので、早くて3か月、遅くとも半年以内には(補助金以前の)通常水準まで戻ると考えています。

---:中古車業界が新時代に入ったといのは、具体的にどういうことなのですか。

羽鳥会長:自動車メーカーの系列ディーラーは、以前から中古車販売に力を入れています。それが現在の中古車のイメージアップにつながっています。この結果、従来の中古車=「古い」というイメージから、中古車=「新しい」というイメージに変わってきたと思います。これが「新時代」と表現している理由です。

---:足下の中古車販売状況はいかがですか。

羽鳥会長:車種別にみて、高級車もこの9月から売れ始めています。中古車業界に良いタマ(中古車)が流れてきているようです。新車販売の補助金制度は中古車業界にとっては定期預金みたいなものです。いずれは中古車業界に質の良い車両が流れてくる。それが現実に起こり始めてきたといえるでしょう。

---:中古車情報が掲載されているウェブサイトとコールセンターを連携する新サービスを展開します。このサービス開始を決めた背景を教えてください。

羽鳥会長:いまでもウェブサイトで情報を確認し、電話で購入を決める顧客がいます。新しい時代は流通のスピードが加速し、同時にコストをかけないことが求められます。ウェブサイトで確認できる情報の信頼性も高まってきています。新サービスは、低コスト化と流通の高速化を両立するサービスと位置づけています。

---:中古車業界の将来をどのように見通していますか。

羽鳥会長:将来的には携帯電話の普及のように、中古車販売台数が新車販売台数を一気に追い抜く日がくるのではないかと考えています。またEVの登場は、若い人たちの自動車への関心を高めるチャンスだと思います。時代の転換点に差し掛かっているなかで、信頼される商品を提供していくことが今後一層、大切になってきます。

《土屋篤司》

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