【プジョー RCZ 試乗】本当のスペシャリティ…西川淳

試乗記 輸入車
RCZ
RCZ 全 4 枚 拡大写真

見て乗って降りてまた見て心ときめき……、なんてクルマに出会う機会がめっきりと少なくなってしまった昨今。調子っぱずれの高額車ならいざ知らず、リアリティある選択肢(特に国産銘柄)の中ではもう絶望的かも、とまあクルマ好きの筆者は嘆いてみたり。別にエコカーでも楽しめればそれでいいのだけれど。

【画像全4枚】

プジョー『RCZ』、そんななかでは大アタリ。あの顔立ちには未だ慣れない(早く次世代顔にならないかなあ)けれど、ダブルバブルのルーフとリアウィンドウはめちゃくちゃ格好いい。アルミニウムのサイドアーチも“光り物”好きにはブッ刺さる。

乗ってみて、トータルバランスで優れていた(ので皆サンにオススメする)のは右ハンドル/アイシン6AT/ノーマルホイール(18インチ)だと思った。が、アシの動きの上質さとスポーツカー気分が盛り上がるという点で、左ハンドル/6MT/19インチを強く推す。フラットすぎず自然なノリで古典的な軽快ハンドリングは、『シロッコ R』とタメを張るデキ。

買ってからはもちろん、買う以前のプロセスをも楽しませてくれるクルマが本当のスペシャリティというものだ。久々にカタログやプレス資料を隅から隅まで、写真の間違いを見つけてしまうほど読みこんだ。

セットオプションやカラーコーディネートをアレコレ考えつつ、これで内装の色がもっと派手だったら尚良かったのになどとつぶやいて、6MT車にシャンパンゴールドのアーチが付かないことをとても残念に思ったりもした。そういう瞬間もまたクルマ選びの楽しさだと言うことを、もう一度、伝えていきたいな、と思った次第。

■5つ星評価
パッケージング:★★★
インテリア/居住性:★★★★
パワーソース:★★★★
フットワーク:★★★★★
オススメ度:★★★★

西川淳|自動車ライター/編集者
産業から経済、歴史、文化、工学まで俯瞰して自動車を眺めることを理想とする。高額車、スポーツカー、輸入車、クラシックカーといった趣味の領域が得意。中古車事情にも通じる。永遠のスーパーカー少年。自動車における趣味と実用の建設的な分離と両立が最近のテーマ。精密機械工学部出身。

《西川淳》

【注目の記事】[PR]

ピックアップ

教えて!はじめてEV

アクセスランキング

  1. レクサスの新型「6輪ミニバン」の全貌が明らかに!「LS」はラグジュアリーセダンから「ラグジュアリースペース」へ…ジャパンモビリティショー2025
  2. 【スズキ ソリオバンディット 新型試乗】ソリオの魅力は“実用前提のちょうどよさ”にある…島崎七生人
  3. アウディ『A2』が21年ぶりBEVで復活へ! 現ラインナップ2車種の後継に
  4. ミズノ、カーボン技術活用の新フットギア「MOBILARIA β」発表…ジャパンモビリティショー2025
  5. 【スバル クロストレック S:HEV 新型試乗】ストロングハイブリッドになっちゃって大丈夫なの?…10月の試乗記ベスト5
ランキングをもっと見る

ブックマークランキング

  1. 「AIディファインド」の衝撃、日本の自動車産業は新たな波に飲み込まれるのか…アクセンチュア シニア・マネジャー 藤本雄一郎氏[インタビュー]
  2. EV充電インフラ-停滞する世界と“異常値”を示す日本…富士経済 山田賢司氏[インタビュー]
  3. ステランティスの水素事業撤退、シンビオに深刻な影響…フォルヴィアとミシュランが懸念表明
  4. SUBARUの次世代アイサイト、画像認識技術と最新AI技術融合へ…開発にHPEサーバー導入
  5. 「ハンズオフ」は本当に必要なのか? 高速での手離し運転を実現したホンダ『アコード』を試乗して感じた「意識の変化」
ランキングをもっと見る