ホンダが目指すITSは、安全かつエコ社会に貢献しながらも、走りを楽しめる「JOY OF MOBILTY」の世界。会場には、その代表例として「ECO」「SAFETY」「FUN」3つのゾーンを設け、その主役となっていたのが、新調し今回お披露目となったドライビング・シミュレーターである。
このシミュレータには、車車間及び路車間通信を利用した安全運転支援システム「DSSS」や、先進安全自動車「ASV」を使った体験ができるようにプログラムされている。運転者は運転しているシーンが再現できるよう、視覚を3つの大型モニターに囲われている状態でシミュレートを受ける。シミュレータはクルマの動きに合わせて、ブレーキをかければショックがシートなどに伝わる本格仕様で、アシストされる様子が手軽に実体験として得られるようになっていた。
このシミュレータは前回までのITS世界会議で展示したプロジェクター型ではなく、直視型モニターへ変更。画面が明るく周囲を暗くする必要もないことで好評だという。会場には体験希望者が多く、順番待ちするシーンも見られた。
なお、シミュレーターは、通常の運転シミュレーターとして自動車運転免許教習所に納入するものをITS体験版として改良したものだという。モニターを変更したことで製造コストも大幅に下がり、より広い利用を期待しているところだという。