下敷きにした被害者を乗り越えて逃走 女に実刑判決

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今年3月、千葉県勝浦市内で追突事故の被害者を故意にひきずり、重傷を負わせたとして、殺人未遂の罪に問われた41歳の女に対する裁判員裁判の判決公判が10月28日、千葉地裁で開かれた。裁判所は懲役4年6か月の実刑を命じている。

起訴状によると、問題の事故は2010年3月6日の午前3時15分ごろ発生している。館山市薗付近の国道128号で、交差点を右折していた新聞配達員の原付バイクに対して後続の乗用車が追突。バイクは転倒し、運転していた46歳の男性は追突車の下敷きとなったが、クルマは男性を乗り越えて逃走した。

男性は腰の骨を折る重傷を負ったため、警察は重傷ひき逃げ事件として捜査を開始したが、同日の朝にフィリピン国籍を持つ41歳の女が警察に出頭。警察は自動車運転過失傷害などの容疑で逮捕したが、女は「相手が死んでもいいと思った」などと供述。検察は自動車運転過失傷害に加え、殺人未遂でも追起訴していた。

10月28日に開かれた裁判員裁判の判決公判で、千葉地裁の斉藤啓昭裁判長は「被告は飲酒運転や無免許運転が警察に発覚することを恐れ、被害者を救護するどころかアクセルを踏み込んで逃走した」と認定した。

その上で裁判長は「被告は以前から飲酒運転や無免許運転を日常的に繰り返した」、「犯行は身勝手極まりない」として、被告に対して懲役4年6か月の実刑判決を言い渡している。

《石田真一》

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