住友金属など共同開発のエキマニ、素形材センター会長賞

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プレス成形法による二重管式エキゾーストマニホールド
プレス成形法による二重管式エキゾーストマニホールド 全 2 枚 拡大写真

住友金属直江津とトヨタ自動車、三五、住友金属工業の4社が共同開発した「プレス成形法による二重管式エキゾーストマニホールドの開発」が、『素形材センター会長賞』を共同受賞した。

東京都港区の機械振興会館大ホールで開催された「第16回素形材月間記念式典」の授賞式で4社に授与された。

授賞の理由として、4社が共同開発した自動車のエキゾーストマニホールドの部材に使われる新素材と、そのプレス加工技術によって排気ガスの清浄化と部材の軽量化を実現した技術開発力を高く評価。

エキゾーストマニホールドは、自動車エンジンの複数の気筒から出た排気ガスをまとめ、触媒に送り込む部品。住金直江津の耐熱性にすぐれた火力発電所用ステンレス鋼板「NAR-AH-4」の活用について、トヨタと検討した結果、耐久性に問題ないことが判明した。

しかしNAR-AH-4は高強度で延びが少ないため、プレス加工の際、割れ、シワなどが生じやすく、実用化に課題があった。そこで、住友金属と住金直江津の数値解析技術(CAE)でプレス方向や最適余肉形状を検討、これと三五の技術とを融合させ、NAR-AH-4でエキゾーストマニホールドをプレスできる加工条件を開発した。

これを基にトヨタが設計した「高効率二重管式薄肉エキゾーストマニホールド」は、内管の肉厚を0.8mmから0.6mmにすることで25%の低熱容量化と軽量化を達成した。従来14%ニッケル含有素材から、11%のNAR-AH-4に切り替えられたことから、高価なニッケル使用量を約41%削減できた。

新型エキゾーストマニホールドはすでに市販自動車に搭載されており、今後も採用拡大を目指す。

《レスポンス編集部》

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