【日産 リーフ vs トヨタ PHV】リアリティがあるのはPHV…松下宏

エコカー EV
プリウスPHV
プリウスPHV 全 6 枚 拡大写真

初の本格的な電気自動車ともいえる『リーフ』と『プリウスPHV』は、使い方によって選択が分かれるクルマである。

リーフは『i-MiEV』などと違って普通のクルマの置き換えとして使える電気自動車を目指して作られたクルマだが、それでもまだ航続距離の不安が残るのは事実。満充電で200kmでは現実的にはセカンドカーとしての使い方でないと無理だ。長距離を走るクルマを別に持つ人が街乗り用に選ぶクルマがリーフといえる。

それに比べるとプリウスPHVは航続距離の不安が全くない。というか、並みのクルマ以上に走れるから、普通のクルマ以上に使い勝手が良いことは確かだ。ただ、ハイブリッド車として走るときにはガソリンエンジンを回すので、ゼロエミッション車ではない。

リーフもプリウスPHVも、普通のユーザーが普通に選べるクルマではないのは、どちらも充電設備を必要とすることだ。プリウスPHVは100V電源での充電が可能なので比較的ハードルは低いが、それでも集合住宅に住む人が保有するのは難しい。

専用の充電設備を設置しなければならないリーフはこの面での制約がさらに大きくなる。集合住宅に住む人が、共用部分を変更して自分用の充電設備を設けるためには超えなければならないハードルがたくさんある。

また、価格についてはどちらもまだ高い。来年には300万円を切る価格で販売されるというプリウスPHVには一定のリアリティがあるが、リーフは補助金やエコカー減税がなければどれだけ売れるクルマになるか。

環境性能の高いクルマに対しては一定のインセンティブが必要だと思うが、それに頼っているようでは環境性能車もまだ本物とはいえない。

《松下宏》

【注目の記事】[PR]

ピックアップ

教えて!はじめてEV

アクセスランキング

  1. メルセデスベンツの主力SUV『GLC』、新型を9月に世界初公開へ
  2. 「ハンズオフ」は本当に必要なのか? 高速での手離し運転を実現したホンダ『アコード』を試乗して感じた「意識の変化」
  3. 三菱『パジェロ』7年ぶり日本復活か!? 日産 パトロール 派生モデルの可能性も
  4. カワサキ『Ninja ZX-25RR』を日本初導入、価格は105万2700円 スタンダード版「25R」は廃止
  5. その名の通り1000馬力! 新型スーパーカー『ブラバス1000』発表、AMG GTのPHEVをさらに強化
ランキングをもっと見る

ブックマークランキング

  1. 「AIディファインド」の衝撃、日本の自動車産業は新たな波に飲み込まれるのか…アクセンチュア シニア・マネジャー 藤本雄一郎氏[インタビュー]
  2. ステランティスの水素事業撤退、シンビオに深刻な影響…フォルヴィアとミシュランが懸念表明
  3. SUBARUの次世代アイサイト、画像認識技術と最新AI技術融合へ…開発にHPEサーバー導入
  4. スズキ初のBEVはなぜ「軽EV」じゃない?『eビターラ』開発者が語る「EVの悪循環」と「スズキの強み」
  5. 湘南から走り出した車、フェアレディZやエルグランド…日産車体が量産終了へ
ランキングをもっと見る