【レクサス CT200hプロト 試乗】プリウスのレクサス版、ではない…松下宏

試乗記 国産車
CT200h
CT200h 全 12 枚 拡大写真

『CT200h』はトヨタが来年早々にもレクサスブランドで新しく投入するハイブリッド車だ。ありていにいえば、『プリウス』のレクサス版がこのCT200hといえなくもないが、プロトタイプ車に試乗したら、プリウスとはかなり違ったクルマに仕上げられていた。

海外のモーターショーなどに出品されたので外観はすでに知られている。ボディは普通の5ドアハッチバックをイメージさせるもので、プリウスの5ドアとはかなり違いがある。

見るからにカッコ良いデザインという感じではないが、レクサスらしさが随所に表現されたデザインであるのは間違いない。またインテリア回りの質感は高く、このあたりもレクサスらしさを感じさせる。

プリウスが普通のクルマであるのに対し、レクサスCT200hはプレミアムかつスポーティなクルマに仕立てられている。インパネ内にタコメーターが設けられているのはその一例で、トヨタのハイブリッド車はタコメーターがないのが普通だから、これだけでも走り志向のクルマであるのが分かる。

1.8リットルエンジンと電気モーターを組み合わせたのはプリウスと同じで、車両重量はプリウスよりもやや重くなっているとはいえ、滑らかな加速感などはプリウスと変わらない。

ハイブリッド用の変速機にはパドルシフトが設けられて6速マニュアル車感覚の走りを楽しむこともできる。このあたりもプリウスとの違いが明確になる部分だ。

さらにいえば、足回りが大きく違う。かなり硬めでしっかりした乗り味は相当にスポーティな印象があり、ステアリング操作に対する応答性や回頭性の良さなどもレクサスCT200hならではの感覚がある。

CT200hにはFスポーツというグレードが設けられるほか、スポーツモードの設定があって、これを選択すると変速スケジュールが変わり、ステアリングもグンと重くなって操舵に対する応答性がさらに高まる。

エンジンが回ったときの透過音はそれなりに入ってきて、レクサスのハイブリッド車としてはもう少し静かな方が良いのではと思わせる部分もあった。

■5つ星評価
パッケージング:★★★★
インテリア/居住性:★★★★
パワーソース:★★★★★
フットワーク:★★★★★
オススメ度:★★★

松下宏|自動車評論家
1951年群馬県前橋市生まれ。自動車業界誌記者、クルマ雑誌編集者を経てフリーランサーに。税金、保険、諸費用など、クルマとお金に関係する経済的な話に強いことで知られる。ほぼ毎日、ネット上に日記を執筆中。

《松下宏》

【注目の記事】[PR]

ピックアップ

教えて!はじめてEV

アクセスランキング

  1. ベントレーの超高級住宅、最上階は「55億円」 クルマで61階の自宅まで
  2. 【ダイハツ ムーヴ 新型】「ポッキー入れ」にイルミネーション、軽自動車でも質感を“あきらめさせない”インテリアとは
  3. 日産の新型セダン『N7』、発売50日で受注2万台を突破
  4. 軽キャン人気継続も新型キャブコン登場で話題…キャンピングカーランキング 5月
  5. トヨタの顧客は1億5000万台…バリューチェーンで財務基盤強化
ランキングをもっと見る

ブックマークランキング

  1. 「やっと日本仕様が見れるのか」新世代ワーゲンバス『ID. Buzz』ついに上陸! 気になるのはサイズ?価格?
  2. 独自工会、EV減速でPHEVに着目、CNモビリティ実現へ10項目計画発表
  3. 茨城県内4エリアでBYDの大型EVバス「K8 2.0」が運行開始
  4. 中国EV「XPENG」、電動SUV2車種を改良…新電池は12分で80%充電可能
  5. コンチネンタル、EVモーター用の新センサー技術開発…精密な温度測定可能に
ランキングをもっと見る