炭素繊維複合材で理想強度の90% 東レが達成

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東レは、長さ数ミリの炭素繊維を1本1本ランダムに配置して、特殊な熱可塑性樹脂で固めた繊維のネットワークを補強構造として等方的特性を持つ複合材料「カットファイバーコンポジット」を開発した。

従来の短繊維複合材料で大きな課題だった理論強度からの乖離と、異方性を大幅に改善し、航空機用炭素繊維強化プラスチック(CFRP)同等の比曲げ強度・比曲げ剛性を実現する。

同時に、不連続繊維複合材料の強度シミュレーションを世界で初めて実現した。この技術を使った不連続繊維複合材料は、強度の発現率を定量化することができる。今回開発したカットファイバーコンポジットでは、理想強度の90%を等方的に発現することに成功した。

また、中間基材として開発した新規スタンパブルシートを、所定の形状にカット、積層してスタンピング成形し、金属のプレス成形のように1分以内での成形が可能。従来プリプレグや金属のプレス成形では困難だったリブ、凹凸、絞りといった複雑形状の成形品を高速成形でき、自動車用途など、産業用途に幅広く活用できる見通し。

《レスポンス編集部》

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