新日本製鐵は7日、インドのタタ・スチールと自動車用冷延鋼板を製造・販売する合弁事業をタタのJamshedpur製鉄所で実施することで最終合意、正式な合弁契約を締結したと発表した。これにより、急増している高級自動車用鋼板需要に対応する。
今後、両社は、合弁会社を設立して設備を建設、2013年度から営業運転開始を目指す。
新会社の資本金は約400億円で、新日鉄が49%、タタが51%出資する。連続焼鈍の設備を導入し、高級自動車用冷延鋼板を年間60万トン生産する。従業員は約300人。
新日鉄は、2000年にタタの冷延工場に関するエンジニアリングで協力して以来、自動車用冷延鋼板に関する技術協力など、自動車用鋼板分野で協力してきた。今回の合弁生産は、協力関係を深化させ、具体的な共同事業の実施に踏み出す。
両社は将来、さらなる協業の可能性について幅広く継続協議していくことでも合意している。
新日鉄とタタは、合弁事業化で、日系をはじめとするインドの自動車メーカーの高級冷延鋼板の現地調達ニーズに対応し、拡大しているインドの自動車生産の成長に貢献していくとしている。