【トヨタ FJクルーザー 試乗】シティユーザーは良く考えて…松下宏

試乗記 国産車
FJクルーザー
FJクルーザー 全 4 枚 拡大写真

アメリカで販売されていた『FJクルーザー』を遅まきながら日本でも販売することになった。当初は右ハンドル車を設定しない予定で開発されたため、大幅な設計変更をして国内での販売に対応した。ただ、横開きのバックドアは左側にヒンジがあって右側が開く形はそのまま。完全に右ハンドル仕様にはできていない。

かつての40系『ランドクルーザー』をイメージして作られた外観デザインは、それなりに雰囲気があるものの、観音開きのドアの使い勝手はもうひとつ。乗り降りがしにくいだけでなく、後席に乗った人が自分でドアを閉じるのは難しく、外の人に閉めてもらうしかない。しかし大柄なボディだけに乗ってしまえば前後の席とも広さは十分だ。

インテリア回りの雰囲気は無骨というか、シンプルというか、オフロード4WDとしての機能に徹した仕上げ。手袋をした状態でも操作できるようにと、スイッチ類は大きなサイズに専用設計されている。

V型6気筒4.0リットルのエンジンは『ランドクルーザープラド』に搭載されているのと同じもの。吹き上がりよりも低中速域のトルクを重視したチューニングで重量級ボディを引っ張っていく。回すとけっこううるさいが、本格派のオフローダーならこのレベルでも良いと思う。5速ATにも特に不満は感じない。

本来はオフロード走行をする機会の多いユーザーのためのクルマだが、面白がって都会で乗るユーザーもいるだろう。ただ、6mを超える最小回転半径など、良く考えて買ったほうが良い。

300万円台前半からの価格設定はそこそこリーズナブルだが、カーナビや機能装備をオプション装着すると400万円近い価格になる。

■5つ星評価
パッケージング:★★
インテリア/居住性:★★★
パワーソース:★★★
フットワーク:★★★
オススメ度:★

松下宏|自動車評論家
1951年群馬県前橋市生まれ。自動車業界誌記者、クルマ雑誌編集者を経てフリーランサーに。税金、保険、諸費用など、クルマとお金に関係する経済的な話に強いことで知られる。ほぼ毎日、ネット上に日記を執筆中。

《松下宏》

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