【フォード クーガ 試乗】瞬間に分かる次元の高い走り…萩原秀輝

試乗記 輸入車
クーガ
クーガ 全 12 枚 拡大写真
フォードというと、背景に星条旗がはためいているようなイメージがある。だが、同じフォードでもヨーロッパ生まれのモデルは背景が異なる。広大な北米大陸を突き進むというよりも、アウトバーンを疾走しアルプスを駆けぬけることも求められている。それだけに、走りの性能を際立たせていることが最大の特徴だ。

フォードのSUVラインアップを強化するために日本市場に導入された、コンパクトクラスの『クーガ』も例外ではない。クルマの評価に対して厳しい目を持つヨーロッパ市場ではすでにヒット作となっているだけあり、ステアリングを切った瞬間に走りの次元の高さがうかがい知れる。スイッと軽快に向きを変える正確そのものの反応を示し、この操縦性なら「コーナーを攻めることが楽しそう」といった期待が高まる。

実際に、クーガは背の高さこそSUV的だが引き締まったサスペンションがそれを意識させずボディのムダな動きを抑え込む。したがって、飛ばしぎみに速域を保っても4輪の接地感の確かさが十分に伝わってくるのでそれが優れた安定感に結びつく。

高速道路では、いかにもヨーロッパ・フォードらしい直進性を発揮し、ステアリングも中立付近でシッカリと落ち着いているので余計な緊張感をともなわずに長距離長時間走行もこなせるはずだ。2.5リットルの直列6気筒エンジンは充実した低回転域から充実したトルクを得ているため、力強さの余裕も実感できた。

■5つ星評価
パッケージング:★★★
インテリア/居住性:★★★
パワーソース:★★★
フットワーク:★★★★★
オススメ度:★★★

萩原秀輝|日本自動車ジャーナリスト協会理事 2010-2011日本カー・オブ・ザ・イヤー選考委員
在学中よりレポーターとして活動。ツーリングカーレース優勝や入賞経験を生かし「クルマの走り」について深い洞察力を持つ。また、日本に初めて実践型安全運転教育を導入した輸入車系のスクールでインストラクターに従事し、開校時の1989年から現在に至るまでの受講者の累計が10000人を越えた。

《萩原秀輝》

【注目の記事】[PR]

ピックアップ

教えて!はじめてEV

アクセスランキング

  1. 「思ったよりだいぶ安い」トヨタ『GRヤリス』に新登場、エアロパフォーマンスパッケージに絶賛の声
  2. 「TWIN TURBOのロゴ懐かしい!」Z32ファン感涙、レトロ感あふれる新型『フェアレディZ』が話題に
  3. メルセデスベンツ『Cクラス』次期型を予告、光る大型グリル採用…初のEVも設定へ
  4. 日産、2025年の「NISMO Festival」中止…「例年通りの開催が難しいと判断」
  5. ホンダ初のフルサイズ電動バイク『WN7』発表、航続130km…2026年欧州発売へ
ランキングをもっと見る

ブックマークランキング

  1. 「AIディファインド」の衝撃、日本の自動車産業は新たな波に飲み込まれるのか…アクセンチュア シニア・マネジャー 藤本雄一郎氏[インタビュー]
  2. EV充電インフラ-停滞する世界と“異常値”を示す日本…富士経済 山田賢司氏[インタビュー]
  3. ステランティスの水素事業撤退、シンビオに深刻な影響…フォルヴィアとミシュランが懸念表明
  4. SUBARUの次世代アイサイト、画像認識技術と最新AI技術融合へ…開発にHPEサーバー導入
  5. 「ハンズオフ」は本当に必要なのか? 高速での手離し運転を実現したホンダ『アコード』を試乗して感じた「意識の変化」
ランキングをもっと見る