ムバラク前大統領の弁護士を装った詐欺メールが登場

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 反政府デモにより、エジプトのムバラク長期政権が崩壊して10日が過ぎたが、シマンテックのSaaS事業部門であるメッセージラボ ジャパンは22日、今回の革命を題材とした「419詐欺」がすでに登場していることを公表した。

 「419詐欺」とは、ある日突然、まったく面識のない海外の人物(政府関係者・軍の高官やその親戚を名乗る人物)から、「賄賂や資金流用、遺産相続等で得た秘密資金の送金のために貴方の銀行口座を貸してくれれば、資金の一部を謝礼として渡す」という話を持ちかけられ、“手数料等”と称して言葉巧みに金品を騙し取ろうとする手口。アフリカ西部のナイジェリアから世界的に広がり、ナイジェリア刑法419条に抵触するため、「419詐欺」「ナイジェリア詐欺」と呼ばれるものだ。

 2010年に起きたハイチの大地震では、赤十字の名前を語り寄付を募る419詐欺が確認されるなど、サイバー犯罪者は、世界的に注目を集めるニュースを、すぐ題材として活用する傾向がある。メッセージラボでは、世界的に著名なマルウェアとスパムの専門家を多数擁する「MessageLabs Team Skeptic」を有しており、毎日数十億件のWebページ、電子メール、インスタント・メッセージ(IM)の監視を行っているが、今回のエジプトの反政府デモにおいても、ムバラク前大統領の弁護士を装ったドイツ語の419詐欺が、すでに登場しているという。

 このメールでは犯罪者は、「ベルギーの銀行口座に凍結されている前大統領の資金250万ドルを回収するために、メール受信者の手助けが必要だ」と援助を仰ぐとともに、「将来的に、今回の援助に対しての代価を払う」としている。もちろんその後は、「回収のための手数料」等と称して、数千~数万ドルを指定口座に、まず先に振り込むよう繰り返し指示されることになる。数回~十数回振り込むと連絡がとれなくなる、というわけだ。所在不明となっているムバラク前大統領の健康状態の悪化に関する報道に加え、多くの国や地域がムバラク前大統領の資産凍結を考えているというニュースが、この419詐欺の信頼性を高めていると、メッセージラボでは警告している。

ムバラク前大統領の弁護士を装った詐欺メールが登場……メッセージラボ、サイバー攻撃を確認

《冨岡晶@RBB TODAY》

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