【認定中古車特集】「間口を広げても敷居は下げない」…CPOを取り扱うレクサス販売店

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高品質のレクサスに、新車よりもリーズナブルな価格でリーチできるCPO(Certified Pre-Owned:認定中古車)。その価値はハードだけには留まらず、ソフトの面でもユーザーには大きなメリットが用意されている。

セールスの現場でのCPOの印象、そしてユーザーからの反応について、レクサス都筑見花山店の皆川忍ゼネラルマネージャーにうかがった。

◆「CPO検索ウェブサイト」からの問い合わせも

「CPOの流通量が増えてきたので注目度はますます高まっています。レクサスの入門車として考えられている方が多いですね。新車には手が届かないけれど中古車専業店で買うのには抵抗があるという方。中古車としては価格は高めでも品質は高いということで、CPOに注目していただいているのは、そんな方々です。」

ユーザーの多くは近所に住まれている方だが、最近ではレクサスのウェブサイト経由での問い合わせ、そして来店も少なくないのだという。おかげでユーザー層は今や全国に広がっている。

「大阪や奈良から見に来られる方も居ました。高額な買い物ですから『是非実際に来てご覧になってください』と申し上げるのです。」

◆CPOの取り扱いはレクサス販売店で共通

それは当然、遠方から見に来ても後悔させないだけ、商品に自信があるからだ。CPOは仕入れの段階から車両を厳選しているし、一般的な中古車専業店などと違ってすべて整備され、不具合があった場合もすべて修理してから店頭に並べられている。また都筑見花山店では特に、アルミホイールの裏側やホイールハウスの中まで洗浄し、ステップ部分には保護テープを貼った状態で展示されているのだ。

「すべて、お店としてCPOを大事に扱っているんだと感じていただくためです。おかげさまで『新車と変わらない』と言っていただけています。しかも全国のレクサス販売店が同じことを聞かれたら同じことをお答えするような状態になっているのも、とても信用できると感じていただけているようです。」

新車に較べると女性ユーザーの比率が高いのも、CPOの特徴だという。新車よりリーズナブルに、しかもほぼ同等の品質のレクサスが手に入るのだ。女性がそこに響くのは、よく解る気がするところである。

その分、価格に関しては厳しいことを言われる場面も無くはないという。しかし、その理由を説明すれば、ほとんどの場合は納得してもらえるということである。

「そうですね、ご理解いただいて実際に買われた方には、本当に満足していただいています。『クルマはきれいだし匂いは無いし…』という感じでしょうか。前のオーナーさんの乗っていた感触が残っていないというところですね。」

◆敷居を高くするのはブランドを守るため

もちろん年式は古く、走行距離もそれなりに進んではいる。しかし違いはそれだけ。ほとんど新車のような感覚で乗ることができるということである。そして、それはハードの面だけでなくソフトの面、より具体的に言えば接客、あるいはお店とユーザーの関係という面でも同様のことが言える。たとえばレクサス販売店について一時よく言われた“敷居の高さ”について、皆川ゼネラルマネージャーは興味深い話をしてくれた。

「敷居が高い、もっと低くした方が良いとよく言われます。ですが当店では、わざと敷居を高くしているのです。それはブランドを守るため、お客様をお守りしようということなのです。確かにちょっと入りにくいかもしれない。でも一旦中に入られたら、本当に満足いただける。そんな風にしていきたいと思っているんですよ。」

新車でもCPOでもユーザーは一緒で区別は無い。それは本来当然のことだが、決して容易な話でもないということは想像できる。

「たとえば店舗内のレクサスラウンジ。これなども、CPOを買われたお客様の方が満喫されているかもしれませんね。そもそも『レクサスが欲しい』という強い思いを抱いてくださっているのは、もしかすると新車のお客様よりもCPOのお客様の方かもしれません。」

◆“そこに居ることがステイタスになる”ブランド体験

新車ではなく中古車であってもレクサスに乗りたい。そういう方がCPOのユーザーの中に多いのだとしたら、なるほどそういう面はありそうだ。

「レクサスをブランドとして信奉してくださるお客様というのは、とても大事な存在ですし、オーナーとなられたらそれを満喫して、盛り上がっていただきたい。実際、最初はジャージで来店されたお客様が、次にいらした時にはきちっとした格好で来店されるようになったということもあります。ゴルフ場のクラブハウスのような感覚でしょうか。そこに居ることが自分のステイタスになる。そんな風にブランド体験をしていただけているのだと思うと、とても嬉しいですね。」

CPOは間違いなくレクサスの間口を広げる効果を発揮している。しかし一方で、ブランドとしての敷居を決して低くはしていない。そう考えると、レクサスというブランドの拡大のために、CPOはもはや欠かせない存在となっている。そんな風に解釈することができるはずである。

《島下泰久》

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