三菱、植物由来の内装表皮材を実用化

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綿とPET繊維を組み合わせた内装表皮材
綿とPET繊維を組み合わせた内装表皮材 全 1 枚 拡大写真

三菱自動車は、独自の植物由来材料技術「グリーンプラスチック」の新アイテムとして、PET(ポリエチレンテレフタレート)素材に綿を組み合わせた内装表皮材を開発した。自動車用シートの生地として、今年夏に発売するモデルで実用化する。

自動車の内装表皮材は、耐久性や難燃性を確保しなければならないため、これまでPET繊維などの石油由来の材料が広く用いられてきた。今回開発した表皮材は、PET繊維をベースに、石油資源節約とCO2削減の観点から、植物由来材料として一般的な綿繊維を編み込み、綿繊維の特性に適した組織構造や難燃処理方法にすることで、自動車部品として耐久性や難燃性を確保した。

自動車用シートの生地や、天井・トリムの表皮などへの応用が可能で、綿繊維は入手しやすい素材でもあることから、今後、幅広い車種に応用していく方針だ。

新素材を採用した場合、ライフサイクル全体(原料採取から廃棄まで)でのCO2排出量の試算によると、従来のPET100%製品と比較して約2割の削減達成する。

同社は、自動車部品に広く使用されている石油由来材料の代替策としてグリーンプラスチックの研究・開発を推進している。これまで「竹繊維PBS(ポリブチレンサクシネート)内装部品」や「PTT(ポリトリメチレンテレフタレート)繊維フロアマット」「液状化木材フェノール樹脂」などを実用化しており、今後も様々な技術開発を進めて順次実用化していく。

《レスポンス編集部》

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