【東日本大地震】大畠国交相「燃料、現地に渡らなければないのと同じ」

自動車 社会 行政

地震から4日たった。被災地が復興へと踏み出そうとするに連れ、物資の不足が、広範囲に広がっている。

全日本トラック協会は、道路事情や物流の停滞で、燃料が充分に行き渡っていない状態にあると訴えた。また、日本バス協会は、茨城県や東北地方にある路線バス会社で、燃料の軽油が不足していると指摘する。

大畠章宏国土交通相も15日の会見で、その可能性を深刻に受け止めていた。

「燃料が不足していて、トラック、バス、自衛隊の活動にも支障が及ぶのではないかという話が来ている」

ただ、その先が大畠節だった。

「絶対量は3日分増やしたと、経産省がいうのでね。どんなに絶対量があっても、被災地の人の手に渡らなければ、ないのと同じと申し上げた。あるならば現地に届けるようにと依頼した」

福島原発に関する対応で手一杯の海江田万里経産相を乗り越えんばかりの勢いで檄を飛ばす。

「タンクローリーの輸送の方々は緊急輸送になかなか使えない、許可証が降りないと不満を訴えるので、そういう時は私のところに言ってくれと。警察庁に話せば許可してもらえるから」

タンクローリーは燃料を積んでいる。災害支援物資にはガソリン、灯油といった燃料が含まれているため、災害支援物資を運ぶトラック同様の扱いを受けられる。

ただし、それが公安委員会によって認められるためには、ちょっと手続きがややこしい。そこを大畠氏は問題にしたのだ。

「これは国土交通省か経済産業省の所管かわからないけど、私も1か月前まで経済産業省だったので、官邸筋を通して公共交通の燃料確保に努力している」

震災で痛んだ地方にどんどん物資を運んで、血液を循環させなければ、回復はそれだけ遠くなる。省庁の役割分担を気にしている場合ではないのかもしれない。

《中島みなみ》

【注目の記事】[PR]

ピックアップ

教えて!はじめてEV

アクセスランキング

  1. 中国製高級ミニバンが日本初上陸、『ZEEKR 009』を国内販売へ…ジャパンモビリティショー2025
  2. ついに巨大グリルがなくなる!? ガソリンエンジン搭載BMW『M3』次期型、ノイエクラッセ採用で2027年登場
  3. 「マジで来ちゃった!」中国ミニバンの日本導入発表に、SNSでは驚きの声「よく作り込んでる」「加速がすごい」など話題に
  4. 日産『ルークス』新型、1か月で受注1万1000台突破…約8割が「ハイウェイスター」選択
  5. 「大ヒットの予感」トヨタが“小さいランクル”初公開! SNSでは「男心をくすぐる」「日本でも扱いやすそう」と期待のコメント続々
ランキングをもっと見る

ブックマークランキング

  1. 「AIディファインド」の衝撃、日本の自動車産業は新たな波に飲み込まれるのか…アクセンチュア シニア・マネジャー 藤本雄一郎氏[インタビュー]
  2. EV充電インフラ-停滞する世界と“異常値”を示す日本…富士経済 山田賢司氏[インタビュー]
  3. ステランティスの水素事業撤退、シンビオに深刻な影響…フォルヴィアとミシュランが懸念表明
  4. SUBARUの次世代アイサイト、画像認識技術と最新AI技術融合へ…開発にHPEサーバー導入
  5. 「ハンズオフ」は本当に必要なのか? 高速での手離し運転を実現したホンダ『アコード』を試乗して感じた「意識の変化」
ランキングをもっと見る