ポルシェ 911 のハイブリッドレーサーが進化

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911GT3 Rハイブリッド バージョン2.0
911GT3 Rハイブリッド バージョン2.0 全 9 枚 拡大写真

ポルシェは17日、レース専用モデルの『911GT3 Rハイブリッド』の進化形、「バージョン2.0」を発表した。

昨年実戦投入された同車は、レース専用車の『911GT3 R』をハイブリッド化したモデル。リアに置かれる4.0リットル水平対向6気筒ガソリンエンジン(最大出力470ps)はそのままに、フロントアクスルに2個のモーターを追加した。それぞれが81.5ps、合計163psのエクストラパワーを生み出し、エンジンが後輪、モーターが前輪を駆動する4WDとなる。

市販のハイブリッド車と異なるのは、バッテリー(2次電池)を搭載しない点だ。2次電池の代わりに、電気式の「フライホイールジェネレーター」を助手席部分にレイアウト。これは減速時にモーターが回生ブレーキの役目を果たし、フライホイールジェネレーターを最大4万rpmまで回して、電力を蓄えるシステムだ。

この電力は、ステアリングホイールのスイッチ操作によって、約6‐8秒間引き出すことが可能。追い越しなどの加速が必要な時、モーターがエンジンパワーをアシストする。

今回発表された「バージョン2.0」は、その進化形。モーターの最大出力は102psへ引き上げられ、合計204psを獲得した。従来よりも41psパワフルになった計算だ。

また、車両重量は1350kgから1300kgへ軽量化。エアロダイナミクス性能も引き上げられ、揚力の低減と燃費の改善に貢献する。

さらにコクピットは一新され、多くの操作スイッチやディスプレイをステアリングホイール上に集約。ドライバーがいっそうレースに集中できる環境を整えた。

ポルシェはこのバージョン2.0で、6月にドイツで開催される「ニュルブルクリンク24時間耐久レース」に参戦。昨年はゴールまで残り2時間という時点でリタイアとなったが、それまで8時間に渡ってトップを快走しており、今年はその雪辱を誓う。

《森脇稔》

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