放射性物質のせいで、廃棄物処理ができない

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(5日・千代田区) 撮影=中島みなみ
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原子力発電関係団体協議会は、東日本大地震によって顕在化した原子力発電所災害について、政府と文部科学省、経済産業省などの関係省庁に緊急要望した。同協議会は原子力発電所を抱える14道県で構成され、現在は三村申吾青森県知事が会長だ。

同協議会の代表として国への要望を行った三村青森県知事に託された、被災地の知事の要望は切実だった。

佐藤雄平福島県知事は三村氏に、こう話したという。

「原子力発電所周辺地域の復興・支援に関すること、また、原子力安全規制体制の強化に関することは、佐藤福島県知事から国に強く伝えてほしいとお願いされた。特に、原子力安全・保安院を経済産業省から分離して、客観性と信頼性を高めた体制の確立に努めることをお願いされた」

原発事故最大の被害者である福島県知事の願いは切実だ。緊急要望の中には盛り込まれていないが、ほかにもこんな依頼があった。

「原子力災害の応急対策、復旧対策、復興対策を一元的に所管する組織を設置すること。国の責任による全面的な損害賠償を実施することを強く国に要請する」

原発事故の影響は福島県だけではない。三村氏の青森県では、福島県などから災害で死んだ牛の処分を依頼されたが、後に放射性物質が残留していることがわかり、通常の廃棄物処理ができなくなった。

「放射性物質に汚染された廃棄物の拡散防止、適正な処理について必要な措置を講じていただくようお願いした」と、三村氏は訴える。

宮城県では女川原発のオフサイトセンター(事故対策拠点)や放射線量の監視を行う原子力センターが壊滅的な被害を受け、早期の復旧を願っている。

このほかに、緊急対策には、避難生活を余儀なくされた住民の健康管理対策など原発周辺地域住民への対応、原発の耐震設計指針の妥当性や津波対策の再検証と早急な対策作りなど、上記を含め7つの項目を掲げている。

《中島みなみ》

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