[トヨタMS提携]「フォード SYNCとは全く別のシステム」…バルマーCEO

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マイクロソフトのスティーブ・バルマーCEO
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米西海岸時4月6日、マイクロソフトとトヨタ自動車は、スティーブ・バルマーCEOと豊田章男社長によるメディア向けビデオコンファレンスを行い、マイクロソフトのクラウド・プラットフォーム「Windows Azure(アズール)」をベースとした、トヨタの次世代テレマティクス向けグローバルクラウドプラットフォーム構築に向けた戦略的提携について合意したことを発表した。

提携にあたり、マイクロソフトのスティーブ・バルマー最高経営責任者は「今回のトヨタ自動車との戦略的提携は、『お客様の車内でのコネクテッドエクスペリエンス』の実現に向けた、我々の自動車産業への継続的な投資です。また『Windows Azure』が、トヨタが世界中の自動車にテレマティクスサービスを提供するために必要な大規模なプラットフォームを構築することにより、 クラウドのさらなる可能性を実証することにもなると考えます。」と述べる。

さらに「EVやPHVがプラグインされた状態でエアコンやヒーターを付けたり、次の充電ポイントGPSを用いて探したり、スマートフォンを用いて離れた場所からバッテリーやメインテナンスの状態をチェックすることもできます。また、利用状況や電力の安い時間帯を利用した充電の効率化も可能になります。」と、構想について具体的に説明。

マイクロソフトがフォードと共同で開発したSYNCとの違いについての質問に対し「異なる目的を持ったまったく別のシステムです。SYNCは主にクルマに搭載されるデバイスという位置付けですが、トヨタと開発するプラットフォームはアプリケーションを”クラウドコンピューティグ”によりオンボードのGPSシステムやスマートフォン等と共有。多彩なアプリケーションを持つ広範囲なバックエンド・プラットフォームなのです。」と答えた。

トヨタは 2012 年市販予定の EV 及び PHV のテレマティクスサービスの展開にあたり、マイクロソフトの「Windows Azure」を採用し、2015 年までにトヨタとマイクロソフトが共同で 独自のグローバルクラウドプラットフォームの構築に着手する。現在トヨタは、低炭素・省エネルギー社会の実現を目指した「スマートグリッド」への取り組みの一環として、人と車と住宅をつなぎ、エネルギー消費を統合的にコントロールするシステム『トヨ タスマートセンター』の実証実験を実施しているが、将来的にはこのグローバルクラウドプラットフォームを活用し、『トヨタスマートセンター』のグローバル展開を図る意向だ。

今回の提携を受け、マイクロソフト、トヨタ の両社はトヨタの顧客向け IT事業会社である「トヨタメディアサービス株式会社 (以下、TM)」の10 億円に応じ出資を行い(具体的な出資金額などの詳細は今後調整)、TMはグローバルクラウドプラットフォーム構築の業務をトヨタから請け負う。マイクロソフトは長年、自動車産業に向けたプラットフォームやサービスの開発を行っている。 例えば、Windows Embedded Automotive platform をベースとした車載システムやBing などを ベースとした車載地図サービス、さらに多くのコンシューマー向けソリューションを提供している。

《ケニー中嶋》

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