東電・柏崎刈羽原発で訓練へ 福島原発事故を想定

自動車 ビジネス 企業動向
東電・柏崎刈羽原発
東電・柏崎刈羽原発 全 1 枚 拡大写真

東京電力(勝俣恒久会長)は11日正午から、柏崎刈羽原発(新潟県柏崎市)1号機を対象とした「緊急安全対策訓練」を実施する。1号機は、現在稼動中。

福島原発事故を教訓とした同所の津波対策を検証し、信頼性の向上のつなげるのが狙い。地元関係自治体と地元マスコミに限定して公開される。

柏崎刈羽原発では、11日の東日本大地震以降、新たな津波対策を講じた。

津波が建物を襲ったときを想定して、12日に原子炉建屋と熱交換機建屋の止水処理を完了。その後、電源車と消防車を増強した。電源車は定格出力500kVA(ボルトアンペア)4台、定格出力4500kVAのガスタービン発電車も1組(2台)用意した。従来5台で充分と判断した消防車は、故障などに備えバックアップ用に2台増やして7台とした。

今までの訓練には想定しなかった津波による電源喪失を加えることによって、増強した設備を活用するために、どの程度の時間や人員を必要とする作業内容であるかを、実地に検証する狙いがある。

例えば、福島原発同様、柏崎刈羽原発でも、津波により復旧対策で拠点となるのは免震重要棟だ。増強した設備は津波の被害を受けないように、原子炉よりも高台で保管されている。

福島原発のように外部からの電力供給を遮断され、ディーゼル発電も機能しないという電源喪失状態にある場合、拠点となる免震重要棟と電源車などの保管場所、そして原子炉までの間を移動して、電源ケーブルの敷設、原子炉を冷却するためのポンプの接続などの作業を行わなければならない。

「初めてやる訓練なので、手順の確認も検証項目に含まれる」と、松本純一原子力・立地本部長代理は話す。

実際の訓練は、シミュレーターを使った地震発生時の対応訓練、津波直後の作業員の移動など対応訓練、消防車と電源車各1台を使った代替注水、代替電源投入準備訓練が行われる。訓練は約3時間で終了する予定。

《中島みなみ》

【注目の記事】[PR]

ピックアップ

教えて!はじめてEV

アクセスランキング

  1. 三菱『パジェロ』7年ぶり日本復活か!? 日産 パトロール 派生モデルの可能性も
  2. 待望の新型スズキ『GSX-R1000R』が予告なしの初公開!「3色3様」往年のレーシングカラーで日本市場復活へ
  3. 世界初の「破壊不可能ホイール」って何だ!? テスラ向けパーツ手掛ける米メーカーが開発
  4. 「ミニGSX-R」をスズキがサプライズ発表!? 鈴鹿8耐マシン以上に「サステナブルかもしれない」理由とは
  5. 夏の風物詩「鈴鹿8耐2025」、2人体制のホンダが4連覇、6年ぶり参戦のヤマハは2位健闘
ランキングをもっと見る

ブックマークランキング

  1. 「AIディファインド」の衝撃、日本の自動車産業は新たな波に飲み込まれるのか…アクセンチュア シニア・マネジャー 藤本雄一郎氏[インタビュー]
  2. ステランティスの水素事業撤退、シンビオに深刻な影響…フォルヴィアとミシュランが懸念表明
  3. スズキ初のBEVはなぜ「軽EV」じゃない?『eビターラ』開発者が語る「EVの悪循環」と「スズキの強み」
  4. SUBARUの次世代アイサイト、画像認識技術と最新AI技術融合へ…開発にHPEサーバー導入
  5. ブレンボが新ブレーキ開発、粒子状物質を削減…寿命も最大2倍に
ランキングをもっと見る