【東日本大震災】被災地の証言…6mの津波と言われても実感できない

自動車 社会 社会
東日本大震災 6mの津波と言われてもピンとこない
東日本大震災 6mの津波と言われてもピンとこない 全 10 枚 拡大写真

石巻工業港に近く、海岸線から約300mしか離れてない石巻市築山や大街道南は津波の直撃で壊滅的な被害を受けた。建物の多くは倒壊。土台しか残っていない民家も多い。震災後も数日間に渡って冠水していたのはこのエリアとなる。

JR石巻駅周辺は海岸線から2km以上も離れているが、旧北上川を遡上した津波が街に流れ込み、市役所や商店街の周囲が同様に冠水している。川岸から中心部までは約500mといったところだ。

「地震の直後に防災無線で“6mの津波が来る”と言われたけれど、いきなり6mと言われてもピンと来なかった。あんた6mと言われて、それがどのぐらいの高さかすぐにわかるか?」と語るのは、石巻駅近くの商店街で瓦礫などの片づけを行っていた住民の方だ。

「そのときは津波が川から流れ込んでくるとは思っていないし、岸壁の高さも結構あるから大丈夫だと思っていた。これまで津波が街まで来たことなんてないし、津波も話に聞いているだけで、その怖さが理解できていなかった」

津波警報や注意報は昨年のチリ地震であるとか、大震災の数日前に起きた地震の際にも発令されているが、「いつも低い」ということで、これまで実際に避難することは無かったという。

「ここ(石巻駅近く)でも1階部分が水没するぐらいの高さはあった。まさかこんなことになるとは思っていないから慌てたし、今も信じられない」

周辺の住人は市役所や、高台にある神社に逃げ込んだ。「逃げよう」と呼びかける人に対して、「そこまでしなくても…」という思いもあったらしい。だが、今は避難を呼びかけてくれたことに感謝しているそうだ。

《石田真一》

【注目の記事】[PR]

ピックアップ

教えて!はじめてEV

アクセスランキング

  1. 15歳から運転できる「小さいオペル」に興味アリ!「通勤用にこういうのでいいんだよ」など注目集まる
  2. 日産 リーフ 新型をライバルと比較…アリア、テスラ、bZ4Xと何が違う?
  3. 【スズキ ソリオ 新型試乗】乗り心地と静粛性はクラストップ、だが「損をしている」と思うのは…中村孝仁
  4. ついにハイブリッド化! 新型トヨタ『ランドクルーザー300』の発表にSNSでは「バク売れの予感」など話題に
  5. 伝説のACコブラが復活、「GTロードスター」量産開始
ランキングをもっと見る

ブックマークランキング

  1. 米国EV市場の課題と消費者意識、充電インフラが最大の懸念…J.D.パワー調査
  2. 茨城県内4エリアでBYDの大型EVバス「K8 2.0」が運行開始
  3. 低速の自動運転遠隔サポートシステム、日本主導で国際規格が世界初制定
  4. 独自工会、EV減速でPHEVに着目、CNモビリティ実現へ10項目計画発表
  5. 三菱が次世代SUVを初公開、『DSTコンセプト』市販版は年内デビューへ
ランキングをもっと見る