立ち往生したトラックへの衝突、列車の運転士は起訴猶予に

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2009年4月に山形県南陽市内にあるJR奥羽線の踏切で発生し、4人が死傷したクルマと列車の衝突事故について、山形地検は12日、業務上過失致死傷などの容疑で書類送検されていた列車の運転士について重大な過失を認めず、起訴猶予処分とした。

問題の事故は2009年4月2日の午前9時25分ごろ発生している。南陽市鍋田付近のJR奥羽本線、高畠〜赤湯駅間の踏切で立ち往生していたトラック(バキュームカー)に対し、通過中の下り普通列車(米沢発/山形行き、4両編成)が衝突した。

トラックは線路外に押し出され、横転大破。運転していた66歳の男性が車外に投げ出され、頭部強打が原因で死亡。事故当時、列車には約40人の乗客がいたが、このうち2人が割れたガラスで切るなどの軽傷を負っている。

トラックの運転手は踏切の非常ボタンを押していた可能性があり、警察では「列車の運転士が前方の安全確認を怠らず、非常信号を目視した時点でブレーキを使用していれば衝突を回避できた」として、33歳の運転士を業務上過失致死傷や業務上過失往来危険容疑で書類送検していた。

検察では慎重に捜査を続けてきたが、06年に行われた改築工事の影響で非常信号の目視がしにくい状態になっていたことも判明。「立ち往生していたトラック側に過失があり、運転士の責任が大きいとはいえない」と判断し、起訴猶予処分とした。

《石田真一》

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