【シボレー キャプティバ 海外試乗】フツウのミニバンに満足できない人に…竹岡圭

試乗記 輸入車
シボレー キャプティバ
シボレー キャプティバ 全 12 枚 拡大写真

この3月1日にGM大宇から一転、GMコリアとしてスタートした韓国のGM。ブランドとしても従来のGM大宇ではなく、シボレーとして展開されることになりました。

その結果、たったの1か月でなんと40%の販売アップ。実はこれまでもエンブレム等を秘かにシボレーに変えたりする人が多かったりと、特に若者の間でシボレーブランドのステイタスは高かったんだとか。

今回お目見えした『キャプティバ』は、SUVスタイルながらMPVとしても使えるクルマ。日本で言うところの、SUVとミニバンのクロスオーバーカーの位置づけになります。エンジンは2.2リットルのディーゼル、2.4リットルのガソリン、3リットルのガソリン。すべて6ATとの組み合わせですが、日本に導入されるのは2.4リットルのガソリンエンジンモデル。

今回試乗できたのは2.2リットルのディーゼルモデルだったので少々違いはありますが、まず静粛性の高さにビックリさせられました。アイドリング時の音はさすがにディーゼルっぽいですが、乗ってしまうとほぼ感じないほど。ディーゼルモデル特有の微振動は少々伝わってきますが、日本に導入されるガソリンエンジンモデルなら、かなり快適なこと間違いナシでしょう。

乗り心地はたっぷりしたシートのおかげかソフトテイストですが、足回りは低速域ではカタメに感じられるほどしっかり締まったもの。ハンドリングもステアフィールは軽めなものの、微小舵角で動き出しが早くラクに運転できるという感じ。つまり全体的にいわゆる最近のアメ車テイストですが、まとまり度は高いです。

AWDはオンデマンドタイプで、通常はFF。路面の状況に合わせて前:後=52:48までトルク配分してくれるので、オフロードでの走破性も高さを予感させてくれました。今回はオンロードの試乗のみでしたが、シフトショックなどもなく、トルクを生かしたスムーズな走行は、ロングドライブでの快適性でアドバンテージが高いんですよね。

そうなると、 気になってくる燃費もシフトスケジュールとエンジンパワーをコントロールするエコモードを搭載することで配慮されています。ちなみに低中速域はそのままで、高速域のみパフォーマンスを抑えるという仕組みですが、実際は結構頭を抑えつけられているようなセッティング。とはいえ、トルクの太さのおかげでパワー不足という感じはまったくナイのは、さすがロングドライブが得意のアメ車というところでしょう。

またシートアレンジが便利なのも好印象。イージーテックという機構でアレンジ簡単。ラゲッジにあるノブを引くと、自動的に3列目のヘッドレストが畳まれて、そのままストンとフラットに。2列目まで倒したときの完全フラットな広さは圧巻です。

なのでオススメしたい層は、ファミリーっぽいミニバンはちょっと抵抗あるけど、広さは捨てがたい!という方々。日本にやってくるのは7月、今年の夏が楽しみになる1台です。

■5つ星評価
パッケージング:★★★
インテリア/居住性:★★★★★
パワーソース:★★★★
フットワーク:★★★★
オススメ度:★★★★

竹岡圭|モータージャーナリスト
自動車専門誌を中心に、女性誌やTVなど、幅広いメディアでレポーター・コメンテーターとして活動している女性モータージャーナリスト。ラジオのパーソナリティとしても活躍中。インプレッションやコラム、カーグッズ、旅行など、カーライフ全般を女性の視点からレポートしている。快適なカーライフをサポートするべく、実際にユーザーにアドバイスすることも大切にしている。モータースポーツにも積極的に関わり、自身も国際C級ライセンスを所持、チーム監督・ドライバーとして楽しんでいる。日本自動車ジャーナリスト協会(A.J.A.J.)理事、日本カー・オブ・ザ・イヤー選考委員。

《竹岡圭》

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