ホンダの伊東孝紳社長は19日、中国の四輪車合弁会社、広汽本田汽車集団有限公司が17日に独自ブランドとして初めて販売を開始した小型車、理念『S1』について、「中国で開発したことに大きな意味がある」とした上で、今後中国市場専用車が増えるとの見通しを示した。
伊東社長は「広汽ホンダの企業ニーズからいってもエントリーのゾーンを広げたい、その時にそのクルマを、その値段にできるだけ近づけるのではなくて、その人たちに売れるようにと一所懸命、考えて創ったというところに意味があると思う」と、理念の位置づけを述べた。
さらに伊東社長は「これだけモータリゼーションが発展して世界一のマーケットになっている国では、地域特有のクルマがどんどん出ていくことは、間違いなく正しいことだし、むしろそれに対して他の地域がどうアジャストしていくかいう時代に入っていくかもしれない」との考えを示した。
ただ地域専用車であっても「ベースにはホンダのクルマという楽しさだとか燃費の良さだとかそういうものを必ず備え付けていなければならない」とも語った。伊東社長は19日開幕した上海モーターショー会場で一部記者団と懇談し、述べた。