クライスラーグループは、20日に開幕したニューヨークモーターショーにおいて、ジープ『グランドチェロキー』の最強グレード、「SRT8」を初公開した。
SRTとは、同社のレーシングチームが理念に掲げる「ストリート&レーシング・テクノロジー」の略。SRT8は、クライスラーグループの各車に設定される最強モデルのグレード名だ。
パワーユニットは、同じく今年のニューヨークでデビューを飾ったクライスラー『300』(日本名:『300C』)のSRT8と共通。6.4リットルV型8気筒ガソリン「HEMI」は、最大出力465ps、最大トルク64.3kgmを絞り出す。
このパワフルなエンジンが、SUVとしては異例のパフォーマンスを実現。0‐96km/h加速は4.8秒、最高速は250km/h(リミッター作動)の実力だ。ポルシェ『カイエンターボ』が0-100km/h加速4.7秒だから、これに匹敵する性能である。パワーアップに対応して、ブレンボ製ブレーキや専用チューンのアダプティブダンピングサスペンションなどが採用された。
内外装は、通常のグランドチェロキーと差別化。LEDデイタイムランニングライトを組み込んだフロントバンパー、エアスクープを刻むボンネット、ボディ同色グリル、デュアルエグゾーストなどが専用だ。インテリアは、ブラックのナッパレザーを使ったスポーツシート、フラットボトムステアリングホイール、カーボンファイバーパネルなどを装備する。
グランドチェロキーのSRT8は、全米のジープディーラーで今年6月以降に発売。同社は「ジープ史上、最もパワフルでハンドリングに優れるモデル」と説明している。