元F1ドライバー、ナンニーニが市長に立候補

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シエナ旧市街
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元F1ドライバーのアレッサンドロ・ナンニーニ(51歳)がこのほど、2011年5月に投票が行なわれる伊シエナ市長選挙に立候補した。

ナンニーニは1959年7月7日、シエナにある有名菓子店の息子として生まれた。16歳から4輪レースを始め、86年にミナルディ・チームからF1デビューを果たした。88年にはベネトンに移籍し、89年鈴鹿日本グランプリでは優勝を遂げた。だが翌90年、自身が所有していたヘリコプターの墜落事故によって手に重傷を負い、F1引退を余儀なくされた。

その後アルファロメオ・チームの選手としてレースに復帰。93年から96年にかけてDTM(ドイツ・ツーリング選手権)に参戦した。続く97年にはAMGメルセデスでITC(世界ツーリングカー選手権)を戦った。

その後、「A. ナンニーニ」ブランドのコーヒー豆焙煎およびコーヒーショップのチェーン展開が成功。住居もF1時代のモナコからシエナに移し、経営者の道を歩み始めた。2001年春には、祖父の代に開店したものの第三者の手に渡っていたシエナ中心部の菓子店舗を買い戻した。なお、イタリアの国民的ロック歌手ジャンナ・ナンニーニは、彼の姉にあたる。

今回ナンニーニが市長選に立候補したシエナ市は、イタリア中部トスカーナ州シエナ県の県庁所在地で、人口は約5万4000人。シエナ市長は一般的公務のほか、イタリアを代表する年間行事のひとつである競馬「パリオ」において、競走馬の配分を決めるくじ引きなど重要な役目を果たす。

市長選には、ナンニーニを含め5人が立候補した。ナンニーニは11年3月に立候補を示唆。ベルルスコーニ伊首相が党首を務める中道右派政党「自由の国民」などの推薦を得た。公約として、伝統的に行なわれてききた地元銀行からの支援を頼りにしない財政を目指すとともに、観光の振興と中世から続く大学の充実を掲げている。

しかしナンニーニは、別の中道右派有力政党「北部同盟」から推薦を受けられなかった。また、そもそもシエナ市があるトスカーナ州は、北部エミリア-ロマーニャ州とともに「赤い州」と呼ばれる左派地盤である。現市長も中道左派の支援を受けて当選している。そのため圧倒的知名度があるナンニーニとはいえ、どこまで票を伸ばせるかは不透明だ。

シエナ市長選挙の投票は、2011年5月15日(日)と16日(月)に行なわれる。

《大矢アキオ Akio Lorenzo OYA》

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