26日午前9時20分ごろ、長崎県長崎市内の市道を走行中の軽乗用車が路外へ逸脱。橋の欄干に衝突する事故が起きた。倒壊した欄干が橋と並行に設置された水道管を破壊。約1時間に推定約1000tの水が流出したという。
長崎県警・長崎署によると、現場は長崎市中川2丁目付近。69歳の女性が運転する軽乗用車が路外に逸脱して橋の欄干に衝突。石造りの欄干は衝撃で倒壊し、橋と並行する水道管を直撃した。
直撃を受けた水道管(口径350mm)は破損。約2mの亀裂が生じたが、長崎市の水道局が送水停止を行うまでの約1時間にこの亀裂から推定約1000tの水が流出。一時は数メートルの高さまで吹き上げる状態となった。
流出した水はそのまま川に流れ込んだため、付近で浸水する被害は免れたが、現場付近の10世帯で同日夜まで断水したほか、復旧後も数時間に渡って約4300世帯で水の濁りが生じ、水道局には市民から約100件の問い合わせがあったという。
事故を起こした橋は1918年に建造。近代石造橋として2009年に国の有形文化財に登録されていた。運転していた女性にケガはなかったが、警察ではこの女性から器物損壊などの容疑で事情を聞く方針だ。