【上海モーターショー11】今後の日本車は中国寄りにシフトか

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中国で販売される新型ティーダ(手前)とティアナ(奥)。
中国で販売される新型ティーダ(手前)とティアナ(奥)。 全 4 枚 拡大写真

アメリカを抜いて世界最大の自動車市場となった中国。上海モーターショーの日本メーカーのブースを見ていると、今後の自動車開発の流れが変わってきそうだと感じさせられた。

日産はこの上海モーターショーで新型『ティーダ』を発表したが、ティーダといえば本来は日本を主軸としたコンパクトハッチバックだったはず。しかし中国で大ヒットした先代に続いて発表された新型は、5ナンバーサイズを超えたワイドボディとなり、中国市場で求められる「見栄を張れる外観」と「広い室内」を実現したものになっている。

中国での大ヒットは新型も間違いなさそうだが、もしこのサイズのまま日本でも発売することになれば、サイズがネックとなり日本市場では広く受け入れられることはないだろう。つまり、中国市場を重視した新車開発がおこなわれたのだ。

日産は現行『ティアナ』の開発に関しても、中国市場の声を大きく聞き入れて車体を大型化し、見栄がはれるエクステリアデザインとした。その結果、中国市場で大ヒットし、中国での日産の快進撃の原動力になっているのである。

日産だけではない。マツダも中国市場での車両販売が成長して今後は中国比率が世界販売の4分の1にまでなると予想。そのため「今後はクルマ作りも中国市場を強く意識したものになるだろう。デザインやサイズだけでなく、現地の素材や部品を使うことも開発で大きく意識することになる」(マツダ常務執行役員中国事業担当山田憲昭氏)と考えているのだ。

これまではアメリカを強く意識していた日本車だが、今後はアメリカと中国という2本の軸で新車開発を進めていくのが主流になるのは間違いなさそうだ。

《工藤貴宏》

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