トヨタ自動車は11日、2011年3月期の連結決算を発表した。東日本大震災による影響が営業利益段階で1100億円にものぼったものの、同利益は10年3月期比で3.2倍に相当する4682億円と、大幅な増益を確保した。
大震災のほか、円高による影響も2900億円の減益要因となった。しかし、販売増など営業面で4900億円、原価改善で1800億円の増益効果を引き出した。
連結販売台数は、大震災による減産で17万台の影響を受け、前期比1%増の730万8000台だった。売上高は0.2%増の18兆9936億円、純利益は94.9%増の4081億円と倍増した。
東京で会見した豊田章男社長は、「大震災の影響があったものの営業利益で3207億円の増益を確保できた。1ドル85円、トヨタ単体の販売が750万台で1兆円規模の営業利益を確保するという目標へのピッチに乗っている」と評価した。
そのうえで「円高や大震災という大きな困難はあるが、当社の経営基盤は着実に強化されていると理解いただきたい」と語った。