ルネサスエレクトロニクスの赤尾泰社長は、今回の震災を通じて「支援いただいた方々には感謝しているが、まだ回復の途上であり、もう少し時間がかかる」との見解を示した。
震災では、自動車関連各社の工場が被害を受けたが、同社で車載用マイコンを主に生産する茨城県の那珂工場も甚大な被害を受けた。そのため、車載用マイコンの供給が不足し、一部の車両生産に影響を及ぼした。
いまだに生産がストップしている那珂工場の状況などを踏まえ、同社の赤尾社長は「一区切りするにはもう少し時間がかかる」と強調。続けて「今回の震災では会社の方向性などに見直しが必要であることを全社で共有することができた」とした。
工場ストップに伴う事業環境の変化については「(従来ルネサス製品が使用されていた部分に)他社製品が置き換わる可能性はあるが、量的には多くないと思う。生産を早く正常化する」と述べた。