経済産業省が5月31日に発表した4月の鉱工業生産動向(速報)によると、乗用車など輸送機械工業の指数(季節調整済み、2005年=100)は前月にくらべ1.5%の減少となり3月より悪化した。5月、6月は上昇を見込んでいる。
東日本大震災による部品不足により、普通・小型乗用車など輸送機械工業の4月の指数は52.1となり、3月に比べ1.5%低下した。前年同月との比較では48.8%の大幅減だった。製造工業全体の指数は83.5と前月比で1%増となったが、生産停止が4月中旬まで続いた輸送機械工業のほか、電子部品・デバイス工業、情報通信機械工業などが低下した。
一方、5月の見込みと6月の予測をまとめた製造工業予測調査によると、輸送機械工業の生産は5月は前月に比べ35.7%増、6月は同36.7%増と回復する見通しだ。前月調査の段階では5月は前月比4.1%増という予測だったが、部品が復旧し回復スピードが予想より早まる見通しだ。