ブリヂストンは6月17日、世界で初めて市販用のランフラットタイヤを発売すると発表した。商品名は『POTENZA S001 RFT』で7月1日から発売する。一部の高級車で新車装着用として採用されているが、市販用は今回が初。
ランフラットタイヤはパンクしても走行できるタイヤで、スペアタイヤが不要となる。同社のランフラットタイヤは、タイヤサイド部に補強ゴムを使用したサイド補強型で、タイヤサイド部が厚く硬いため、1987年の量産開始当初は乗り心地がノーマルタイヤに比べ硬くなる傾向にあった。
しかし、2005年以降、サイド補強ゴムに改良を加え乗り心地を改善。2009年には乗り心地を改善する技術として「熱をコントロールする技術」の開発・実用化に成功した。
自動車の軽量化や小型化が加速すしている中で、同社はスペアタイヤ(応急用タイヤ)が不要となるスペアタイヤレス化を、ランフラットタイヤで前進させることができると見ており、安全・環境に優しいランフラットタイヤの普及に貢献するため市販用タイヤを投入する。。
今回発売するS001 RFTは、熱をコントロールする技術として「新サイド補強ゴム」「クーリングフィン」を採用し、ノーマルタイヤの「POTENZA S001」と比べてもほぼ同じ乗り心地や、高次元のドライ・ウェットパフォーマンスを発揮する。POTENZA S001は新車装着用タイヤとしてフェラーリ『458 イタリア』やアストンマーティン『ラピード』、レクサス『LFA』に採用されている。
新車装着タイヤがランフラットタイヤであり、より柔らかな乗り心地のユーザーや、新車装着タイヤがノーマルタイヤでランフラットタイヤの性能を求めるユーザーに推奨する。
現行ノーマルタイヤ装着車にS001 RFTを装着する場合、タイヤ空気圧モニタリングシステム「TPMS B-01」と市販用アルミホイールのセットを装着することが可能な車両に限定される。
サイズは4種類。価格は205/55RF16 91Vが3万7170円。