【スマートグリッド展 11】国産初、ジョイスティックで操作可能な乗用車

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ニッシン自動車工業のジョイスティックカー
ニッシン自動車工業のジョイスティックカー 全 7 枚 拡大写真

福祉車両を製作・販売するニッシン自動車工業は、国産初のジョイスティックカーを展示。日産『NV200』をベースに、ジョイスティックでハンドル操作からアクセル&ブレーキ操作を行える。ナンバー付きで陸運局認可取得は3月に行った。

現在、日本の運転補助装置で主流となるのは手動でアクセルとブレーキを動かすタイプで、安価ではあるが、大きな力が必要とされた。それに対して、電動により小さな力で操作できるジョイスティック・タイプの運転補助装置は、海外製がほとんどを占めていた。その場合、価格は1000万円以上となり、しかも、故障すると迅速な対応が難しいという問題があった。

今回、ニッシン自動車工業と東京農工大学の協同研究で、国産のジョイスティックカーを開発、国産品とすることで、ジョイスティック関係の改造費は250万円前後まで抑えることが可能になったという。

今回展示された車両では、ドライバーの足元に設置されたボックスに2つのモーターが納められ、モーターによりハンドルやペダルを操作する。ジョイスティック操作なので、必要な力は非常に小さくてすむ。また、万一のための緊急停止ボタン(ブレーキを強く作動させるもの)が大きく赤いボタンで用意されていた。

展示車両は、右にステアリング用、左にアクセル&ブレーキ用の2本のジョイスティックで操作するものであったが、原理的には1本でも可能だという。当初、国内向けの発売は年内を予定していたが、使用する部品の生産工場が東日本大震災で被災したこともあり、来年度に変更されている。

福祉車両はマーケットの小ささゆえ、コストのかかる技術開発は難しいという現状がある。そうした中で国内での新しい技術開発は明るいニュースだ。

《鈴木ケンイチ》

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