三菱自動車の益子修社長は22日の定時株主総会で、「商品開発で少し市場に目が向いていないという面はあったかもしれない」との考えを示した。
益子社長は、収益が上がらない原因は何かという株主からの質問に対して答えたもので、「地域専用車種というひとつのプラットフォーム、ひとつの車であまり販売台数が伸びない。コスト構造、収益構造が良くないということで、この面で他社に遅れをとっていることはある」とも述べた。
さらに「これまで日本とヨーロッパでつくっていた『コルト』は同じ名前ながら、実は若干似て非なる車。こういったものを2つ開発したということは非常に無駄が多かったし、投資額も多かったと思っている」と反省。
このため益子社長は「こういったことを抜本的に改めるため、グローバルスモールという車の開発を進めている。これは全量、タイで生産する。タイで生産を行うことによってコストを抑え、ここから世界に輸出し、日本にももってくることで開発の投資回収を早くし、小さな車でも利益を上げるということにチャレンジしている」と説明した。