7月1〜3日、英国で「グッドウッド・フェスティバル・オブ・スピード」が開催された。恒例のヒルクライムにおいて、最速タイムを叩き出したのは、最大出力800psの6代目トヨタ『セリカ』(1993〜1999年)だった。
同フェスティバルは1993年、マーチ卿がイングランドのウエストサセックス州グッドウッドで始めたイベント。世界中から新旧のレーシングカーが集結して賑わいを見せる。
フェスティバルの恒例行事が、ヒルクライム。F1やWRCマシンなどが同一コースを走行するとあって、毎年人気を集めている。
このヒルクライムに、トヨタセリカが出走。ただのセリカではなく、名機と称される「3S-GTE」型2.0リットル直列4気筒ガソリンターボを、最大出力800psまでチューニングしたモンスターだ。このエンジンは、『カローラWRC』から移植されたユニットをベースに、スーパーチャージャーで過給したものである。
各部の軽量化により、車両重量は1050kgを実現。そして、元英国のラリーチャンピオン、ジョニー・ミルナー氏が操るセリカは、グッドウッドの全長約2.6kmのヒルクライムコースを、48秒07のタイムで駆け上がった。このタイムはF1マシンを凌ぎ、2011年の参加車両約200台中、最速だったということだ。