てんかん発作起因の事故、検察は禁錮刑を求める

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今年5月、広島県福山市内で軽乗用車を運転中にてんかん発作の症状を起こし、集団登校中の小学生に突っ込んで4人を負傷させた38歳の男に対する論告求刑公判が15日、広島地裁福山支部で開かれた。検察側は禁錮1年2か月を求めている。

問題の事故は2011年5月10日午前7時ごろ発生している。福山市藤江町付近の県道を走行していた軽乗用車が対向車線側へ逸脱。そのまま道路右側の歩道に乗り上げ、集団登校中の小学生へ突っ込んだ。この事故で児童1人が重傷、3人が軽傷を負った。

警察はクルマを運転していた同市内に在住する38歳の男を自動車運転過失傷害の現行犯で逮捕。当初、男は「ボーッとしていた」などと供述していたが、その後の調べでてんかん発作の症状があることが判明。同罪で起訴されている。

15日に開かれた論告求刑公判で、検察側は「被告は医師からクルマの運転を禁じられていたにもかかわらず、発作は起きないと自己判断し、安易にクルマを運転した」と指摘。裁判所に対して禁錮1年2か月の実刑を求めた。

これに対して被告弁護側は「てんかん発作に予見性はなかった」と主張。裁判所に対して執行猶予付きの判決を求めている。

判決公判は8月8日に開かれる予定。てんかん発作を起因とした事故は最近多発しており、裁判所の判断が注目される。

《石田真一》

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