歩道乗り上げ2人死亡事故、直接の当事者を不起訴処分に

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今年5月、大阪府大阪市浪速区内の国道25号で発生し、2人が死亡したトラックの歩道乗り上げ事故について、大阪地検は22日、事故を起こしたトラックの運転者と、乗り上げる要因を作り出した乗用車の運転者について、嫌疑不十分で不起訴処分とした。

問題の事故は2011年5月12日の午前8時55分ごろ発生している。大阪市浪速区日本橋東3丁目付近の国道25号を走行していた普通トラックが道路左側の歩道に乗り上げ、49歳と75歳の男性をはねた。2人はトラックと建物の間に挟まれて死亡。警察はトラックを運転していた55歳の男性を自動車運転過失傷害容疑で逮捕した。

現場は片側2車線。トラックは第1車線を走行していたが、男性は「隣の第2車線から割り込んできたワゴン車を避けようと左へ急ハンドルを切ったことで歩道に乗り上げた」と供述。警察は現場から走り去ったワゴン車を特定し、運転していた43歳の男性を自動車運転過失致死や道路交通法違反(ひき逃げ)容疑で逮捕したが、この男性も「対向車線側から横断してきた自転車との衝突を避けようと急ハンドルを切った」などと供述していた。

警察は「自転車に乗っていた男の強引な横断が事故を引き起こした」と判断。男を重過失致死容疑で逮捕し、検察も同罪で起訴。現在は公判が行われている。

検察では先に逮捕した2人の処遇について慎重に検討を重ねてきたが、「過失責任は問えない」と判断。22日までに不起訴処分とした。事故の直接当事者が刑事訴追されないのは極めて珍しいケースという。

《石田真一》

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