2年目のF1韓国GPが16日、開催された。大雨と日没に翻弄された2010年の初開催と比較すれば、極めてノーマルなグランプリ環境でセバスチャン・ベッテルが今季10勝目を飾った。
前日の予選では昨年のアブダビGPから続いていたレッドブルの連続ポールポジション獲得をマクラーレンのルイス・ハミルトンが阻止。それでもベッテルは2番手の位置からスタートしてトップを伺う。そんな注目のオープニングラップは各所で順位が入れ替わる激しい展開が随所で見られ、早くもベッテルがハミルトンを抜いてトップに立つ。
17周目にセーフティーカー導入。原因はミハエル・シューマッハ(メルセデスGP)にビタリー・ペトロフ(ルノー)が後方から激突した事によるもの。ちなみにペトロフはこの事故の原因を作ったことで次戦(インドGP)で5グリッド降格のペナルティーが課せられた。
セーフティーカー導入によって、築いた後続とのギャップを一気に失ったベッテルだったが、リスタート後もハミルトンを突き放す走りが見られ、最後まで磐石なレース展開で優勝を飾る。
一人だけ異次元の走りを見せたベッテル以下は、終盤に向けて戦いがヒートアップ! ハミルトン対マーク・ウェーバー(レッドブル)の戦いに、ジェンソン・バトン(マクラーレン)やフェルナンド・アロンソ(フェラーリ)が加わり、DRSを使ったトップグループのオーバーテイク合戦は見応えのあるシーンを観客に提供した。
前戦の母国GPで無残な結果に終わった小林可夢偉(ザウバー)はラストスパートに向けて流れを変えるようなレースを目指していたが、ここ韓国GPでもドタバタしたレースを展開してしまい15位完走がやっと。このレースで8ポイントを獲得したトロロッソがコンストラクターズポイントでザウバーに3ポイント差と迫っている。
以下、ポイントを獲得したトップ10ドライバー。ベッテル、ハミルトン、ウェーバー、バトン、アロンソ、フェリペ・マッサ(フェラーリ)、ハイメ・アルゲルスアリ(トロロッソ)、ニコ・ロズベルグ(メルセデスGP)、セバスチャン・ブエミ(トロロッソ)、ポール・ディ・レスタ(フォースインディア)。