新日鉄エンジニアリング、マレーシアでバイオマスコークスを製造へ

自動車 ビジネス 企業動向
新日鉄エンジニアリング、マレーシアでバイオマスコークスの製造へ乗り出す
新日鉄エンジニアリング、マレーシアでバイオマスコークスの製造へ乗り出す 全 1 枚 拡大写真

新日鉄エンジニアリングは17日、マレーシアでバイオマスコークス製造事業に参入すると発表した。

現地に子会社「ニッポン・スチール・エンジニアリング・バイオマスコーク・マレーシア」を設立、パーム油の搾油工程で発生するEFB(エンプティ・フルーツ・バンチ)を原料にしたバイオマスコークス製造工場を建設し、2013年の春にも稼働する予定。

事業規模は、当初年間約3000tを生産する予定。操業開始後、現地で生産技術を確立を経て、将来的には年産1万t以上の生産を目指す。

EFBは、東南アジアでパーム油の製造工程の残さとして発生する。これまで多くが産業廃棄物として処分されていたが、最近バイオマスとしての有効活用を模索する動きが拡がっている。

同社では、パーム油搾油残さの中でも未利用資源であるEFBの有効活用と、化石燃料の代替によるCO2削減効果を目的に事業化を検討してきたが、自社での実用化研究を経て技術に目途が立ったうえ、原料を供給するパートナーを確保したことから事業化に乗り出す。

製造するバイオマスコークスは、主に同社の商品であるシャフト炉式ガス化溶融炉で使用される高炉用コークスの代替として供給。原料は植物由来のため、使用してもCO2排出をゼロと見なせ、ガス化溶融炉に従来使用してきた高炉用コークスと比べて固定炭素、低位発熱量はほぼ同等の性状を持つという。

また、バイオマスコークスは揮発分が少なく、高炉用コークスに近い熱間強度を持つため、1700~1800度の溶融炉下部でも、高炉用コークスを使用時と同様に高温火格子を形成でき、廃棄物の高温安定溶融処理が可能。

都市ごみや最終処分場の掘り起こしごみを処理対象としたバイオマスコークスのガス化溶融炉適用試験により、使用するコークスの全量をバイオマスコークスに置換した条件下でも、ごみの長期安定処理が可能であることを確認したとしている。

《レスポンス編集部》

【注目の記事】[PR]

ピックアップ

教えて!はじめてEV

アクセスランキング

  1. ゴミ回収箱に人が入ることは予見不能
  2. 「さすが俺達の日産技術陣!」日産の新型EVセダン『N7』にSNS反応、「カッコ良すぎないか」などデザイン評価
  3. 「洗車の日」企画:ユーザーが知りたいケミカル用品と洗車機の進化
  4. ヤマハの125ccスクーター『NMAX 125 Tech MAX』が世界的デザイン賞、ヤマハとしては14年連続受賞
  5. ホンダ『モンキー』イベントに過去最高の550台超が集結!「自腹」でも続ける「二輪文化継承」への思い
ランキングをもっと見る

ブックマークランキング

  1. AI導入の現状と未来、開発にどう活かすか? エンジニアの声は?…TE Connectivityの独自リポートから見えてきたもの
  2. トヨタ「GRファクトリー」の意味…モータースポーツのクルマづくりを生産現場で実現【池田直渡の着眼大局】
  3. 住友ゴム、タイヤ製造に水素活用…年間1000トンのCO2削減へ
  4. EVシフトの大減速、COP消滅の危機…2024年を振り返りこの先を考える 【池田直渡の着眼大局】
  5. 【学生向け】人とくるまのテクノロジー展 2025 学生向けブース訪問ツアーを開催…トヨタ、ホンダ、矢崎総業、マーレのブースを訪問
ランキングをもっと見る